鎮魂

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2月5日(火)、早朝6時に電話あり。
あぁ、この時間だと…。
代務しているお寺の檀家さんからの連絡であった。

一年前の今日。
同じ町内の同じ隣組に住む2間の檀家の方がお亡くなりになった日だった。
やはり朝に連絡があったんだった。
暦の上では季節の変わり目ではあるが、体力が落ちている高齢の方には厳しい季節なのだろうか。

支度を整えて供養に伺った。
合掌




ここ数日の暖気と雨で、雪のがさ(積雪)が減っていった。
除雪の雪で埋もれてしまっていた石柱の頭が表れてきた。

お寺の周囲の雪片づけは、とりあえず休んで、墓地の納骨堂の雪下ろしに向かう。

今年はまだ一度も下ろしていないので、そうとうな量になっているはずである。
雨で締まった雪の上を歩いてゆく。



山の斜面なりに建てられたお堂には、薄いところで80cm、多いところで150cmぐらい。
雨のせいで締まっており、重い。

これでなかなか屋根の面積があるので骨が折れる。
この屋根の雪は、もう何十年下ろし続けているんだろう。
建物自体がだいぶ傷んできており、新たな納骨堂についてもぼちぼち考えなければいけなくなってきたようだ。



おおよそ3分の2を終えたところで、間もなく日没。
本日の作業は終了。あとはまた明日。

高台から墓地を眺める。

石塔は見えず、雪がまぁるく小さなアーチを作って、斜面に柔らかな曲線を作っている。
眠る眠る、雪の中で、思いのほか温かい雪の中で静かに眠る。
魂はここにいるのかいないのか。
出かけているかもしれないし、ここで静かに眠っているかもしれない。
風に乗って出かけたっていいじゃない。

雪のカバーに覆われたこの里で、いつかここに眠り、ここで新たな命を見守り、別な生命となるのかもしれない。

眠る眠る 雪国で眠る。

2013.02.06:dentakuji:[なあまず日記]

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