平成生まれは何を考えているのか
香山リカ:著 (朝日新書 2012年12月発行)
著者は1960年(昭和35年)生まれで、私も同じである。
精神科医である。
けれど、その立場よりも同じ年に生まれた人が、若者をどう見てどんなふうに感じているのか、というところに興味がある。
平成生まれ。
ここでいう若者とは、とりあえず平成生まれということになるのだろうけれど、大まかに言って昭和60年前後を含めた30歳ぐらい、あたりまでも含むのではないだろうか。
かつて、自分が若者と言われていた時代、私たちの年代は昭和20年代生まれと比較して、物事に取り組み方とか思い入れという点で醒めた感のある、しらけ世代、というようなとらえ方をされていたように思う。
こちら側からみれば、あの(年代)人たちって、なんであんなに熱くなって一生懸命なんだろう、という見方になるのですけどね。
年代論にしてしまうと、その立ち位置によって見方は変わるものなのだろう。
そういう意味で、育った環境もなにも違う個人の観点であっても、同じ歳から見た若者論はとても興味があるわけである。
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