遠野の民宿「とおの」で造る濁酒は、かなり美味しかった。
田んぼで遠野一号という酒米を作り、それを収穫し濁酒を製造し、民宿で呑ませ、また販売も行っている。
さて、好き酒と肴、そして久しぶりに会った友と仲間と良き時間を過ごすことができた。
この日、沢内で出会った方々、そこで聴いたお話、風景、至福の一日である。
しかし、ここは大きな震災の被害を被った岩手県である。
内陸の都市である遠野市は地震の被害は大きかったものの、沿岸部のような津波の被害で壊滅的なダメージを受けたわけではなかったそうだ。
この地はもともと海から一時間ほどであり、内陸と海辺を結ぶ位置にあることから、人や物流の中継地点という位置づけがあったようである。
いま、沿岸の復興のための作業に当たり人たちが、かなり多くこの町を拠点にしたり、宿泊地としているようなのだ。
この民宿にも、そのような方々が大勢泊まっているようであった。
私たちは、出会いの喜びとともに、そういった一面も感じずにはいられない。
遠野市は、大きく分けて「街・里・山」の三つの文化圏があるという。
どうしても、私には遠野物語のイメージが強くて、街のイメージが浮かばない。
二十年ほど前に、お寺時代の同期生のお寺に泊めてもらったことがあって、そこは里のような場所であったし、その後団体で旅行に来た時も、民話の館などの里のイメージしかない。
翌朝、早起きをして散歩に出た。
民宿は駅の裏側近くにあり、駅側の町の方へ出てみたら、昔の街並みの風情を残している所と、景観を意識した感じの新しい街並みがあった。
考えてみれば、交通の要所であったわけだから、当然街があるにきまっているのだ。
駅からゆっくりとかつて山城があったほうへ向かった。少し高台に行くと、四方に山が連なり、まさに盆地であることがよくわかる。
わが故郷、米沢よりも山が迫って来ている、そんな感じだ。
今回、遠野に来て初めて知ったことがいくつかあった。
恥ずかしながら知らなかったのだ。
一つは、「ドブロク特区第1号」の町であったこと。
二つ目は「ホップの生産量日本一」であること。
三つ目は「ジンギスカンが名物」であること。
ホームセンターなどで普通にたくさんジンギスカン鍋を売っている(らしい)。
濁酒は昨夜いただいた。
ならば、二・三番目も体験してみなければ。
遠野市はいろいろ見どころがあるのだけれど、どうも、食欲に負けそうな気配である。
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2016.12.15 (あらあら)たぶんそうかもしれません
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2016.12.15 (中澤 直美)お大事に(^_-)
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