お彼岸の中日

  • お彼岸の中日
3月20日(火) 春分の日 
朝は晴れていたのだが、だんだん天気が崩れて、雪が降ったりやんだり。
風が冷たい。




お彼岸の中日。
お昼過ぎから、近所の方々が集まって来て、「お念仏」の大きな数珠まわしをしてご先祖さんのご供養を行う。


お彼岸中、中日を挟んで、檀(布施)・戒(持戒)・忍(忍耐)・進(精進)・禅(禅定)・智(智恵)、この六波羅蜜を修行することによって、迷いのない境地に到達しようという意味がある。
それが、こちらから見た彼岸(あちらの岸)ということらしい。

日本では、春と秋の昼夜が同じになるこの時期に、ご先祖様のご供養と結びついた行事として定着してきたのだ。



大きな数珠の真ん中に、頭を取る人が入り、鉦を叩いてリズムをとってリードする。
現在は住職がこの役。
以前は、ご近所の先達がなさっていたものだ。

数珠の大きな玉を母珠(もしゅ)と言って、仏様とみなすのだ。
この玉が回ってきたら、少し上に掲げて拝もします。
「南無阿弥陀仏(♪なむあみなんぶつ)」「♪南無地蔵大菩薩」「一遍南無世と申すには♪」というふうに、小一時間続く。

現在おいでになる方は、全員戦前生まれのお母ちゃん(おばあちゃん?!)たちばかり。
習慣づいていて、ご案内するわけでもないのですが、めいめいおいでになる。昔から続けていることゆえ、当たり前のようになさります。

それ以降(戦後)の年代の方々には、一度、ワークショップのような気持でもよいので、参加なさってはいかがかと思っている。

仏さまのご供養ということだけではない、気づきが得られるように思う。




そのお念仏が終えた頃に、伯父が入所している施設から電話があり、市内の病院へ行った。
今朝から不調を訴えていて、昼になっても回復しないため、救急外来に入って検査を受けていたらしい。

とりあえず、ICUに一晩入ることになった。
意識も言葉もはっきりしているのだけれど、いくつかの検査をしなければならないようだ。
88歳なのだがとても知的な部分の衰えはない人なので、一通り説明を受けて理解できていた。

この病院のこの窓を、3年前の今頃、伯母の入院のために何度見上げたことだろう。
なんだかちょっと切なくなった。

こういうめぐりあわせなんだろうな。
伯父には回復してほしいなと思う。


2012.03.21:dentakuji:[なあまず日記]

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