無明舎出版:編(無明舎出版 1988年)
子どもの表情がとても良い、素敵だと感じる。
昭和20年代~30年代頃の秋田や岩手県などの東北地方の一般から提供された、子どもを中心とした写真集だ。
戦争後の荒廃期から復興期ではあるが、物質的にはまだまだ貧しい時代である。
子どもも家族の中で、仕事や家庭の役割を担わずにはいられないという環境。
子どもが、もっと小さい子供の面倒を見るのが当たり前ということ。
自分のことは自分でするのが当たり前ということ。
さて、みんな清潔でこぎれいで、シュッと(笑)しているのに、男も女も個性や表情が際立って見えない現代。
いったい、何がどう違っているのだろう。
この写真集を見ていると、こどもだけれど、ちゃんとした一丁前の表情を見せる人間だという印象なのだ。
もっといえば、まるで人格者のようなのだ。
現代は、一人一人の個性を尊重される時代、そういう教育がなされている(はず)なのに、比較して逆にまるで無個性無表情のように思えるのはなぜだろう。
ただのノスタルジックな感じ方ではないように思うのだが、どうだろうか。
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