川西町上小松から、また大きく離れて米沢市の東のはずれの方にある梓山の奥にある草木塔。
万世の福祉の里の前を通り、さらに奥に進んだところに、昔からの集落があり、ここには元から住んでいた人よりも、新に住人になったり、別荘を建てている人の方が多い場所になっている。
個人的な感想になるが、なんとなく落ち着ける雰囲気を持つ土地なのかもしれない。
その道を進むと、梓山山の神社が鎮座している。
鳥居の先に、参篭所と思われる建物があり、石段の奥には大きな石宮の祠が祀られている。
鳥居をくぐった先に、その草木塔は鎮座している。
なんといっても、その高さは2mを越えるもので、碑面の「草木塔」という文字も非常に大きく力強く堂々と刻まれており、陽の雰囲気が漂っているように感じる。
江戸期に建立されたものとしては、おそらく最大だと思われる。
資料によると、嘉永7年(1854年)10月2日建立 一村中 とある。
凝灰岩の加工石とあるが、見た感じから今までの凝灰岩の墓石型とは全く異なっている。
よく言えばおおらか、別な言い方をすれば加工が雑なように思う。
万世には1841年に赤浜に建った「山の神 惣木供養塔」、1845年 刈安の「草木供養塔」 そして「草木塔」。
三基の碑文が、年代が近いにもかかわらず、まったく別というのはどういうことなのだろうか。
万世地区は、米沢市の西に位置する簗沢・三沢・綱木と並び、木流しが行われてきた地と聞いている。
双方の地に山仕事や木流しの交流があったものなのだろうか。
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