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無主物

  • 無主物
暑い。
八月末になっても、連日30℃超えで、プランターに植えた稲(コシヒカリ)も穂が勢いよくなってきている。
しかし、肥料切れになっているのだろう、根元の方の色が変わってきている。

農家の方に今年の田んぼはどう?とたずねると、「今のところは順調。んだげんど、秋あげが心配だな」と答えが返ってくる。

夏の間あんまり晴れが続くと、たいてい収穫時期は雨にたたられる、という経験則があるようだ。

異常気象というより、気象そのものがおかしいと言われる昨今、今年の秋の天気はどうなるのだろう。




乳児にとっても、暑さはたいへん(たぶん)。
汗疹が出ないように、背中にガーゼを入れたり、昼の行水をさせたり、着替えをまめにしたりするのだけれど、何かの拍子に大泣きするとたちまち汗が噴き出してくる。
「あ~ら。そんなに泣くとまた汗かくよ~^^;」なんて言っても、まだ口が聞けない子どもにとっては、唯一の伝達手段だろうからなぁ、しょうがないねぇ。




29日は、母の二ヶ月おきに行くことになっている、福島県立医大病院への通院日。
こちらも暑いが、福島市も先日は全国で一番暑かったらしい。
米沢よりも暑いんだろう。
窓が開けられない、なんてこともあるんだろうからたいへんだなぁ、などと話しながら、おろし蕎麦を家で食べてから出発。

予約時間は14時半。
13時前に家を出発すれば十分に間に合う。
はずなのだけれど、米沢市内刈安と、東栗子トンネルの入り口で合計約15分の待ち時間があり、5分遅れで医大病院に到着した。




浪江町の寺から、福島市に避難し仮住まいしている友人が送ってくれた文について、考えている。

『無主物』 新明解国語辞典では「所有者が無い物」と、じつに簡潔に説明されている。
これは、飛散した放射性物質のことを、こう表現をしたものがいるという事実があるのだ。それも、責任を問われている企業側から出た言葉なのだ。
どこから飛んで行ったものか特定できる(であろう)ものを無主物として責任を逃れることが可能なものなのだろうか。
企業は、原子力発電事業は国の施策という後ろ盾の上にあぐらをかいているのではなかろうか。無責任という言葉が踊る。

無主物の素、これがまだまだ危険な状態で海べりの廃墟の中にいっぱいあるのになぁ。

流浪する、危険地帯から仮住まいしている人々。
命を失った人間や動物。
そこに存在しなくなった、或いはそこにあるしかない植物。
いつ元に戻るのかも判らぬ自然。

無主物ということばで逃げてよいはずはない。




医大病院はたいへんな混みようだった。
診察終了が18時。
患者もたいへんだけど、医師やスタッフもたいへんなことだ。

病院を出る頃には、月が空に出ていた。

これこそは、私たちにとっては無主物だろうよ(たぶん)。


2012.08.31:dentakuji:コメント(0):[なあまず日記]

もう秋の例祭の準備

  • もう秋の例祭の準備
お盆が終えたと思ったら、もうすぐ大荒沢の秋の例祭。
9月7日・8日なので、その前の2日(日)早朝作業で準備を、地区の皆さんの協力をお願いして行う。

かつて、入田沢の集落の方々が挙って協力をしてくださって、準備からお祭りの運営などを行われていたものである。
芝居を読んだり、演芸会を催したり、最後の頃はカラオケ大会などをして賑やかにしていたものだ。

参拝者が暗い夜道を歩いて登って来て、賑わっていたため、露天商など夜店も出ていたのだ。
その集落がどんどん過疎化して行って、今は、わずかに5件が残っているだけで、高齢者の方がほとんど。

この二十年余り、祈願祭ということで、続いており、おかげさまで、遠くからもお参りの方が来てくださっている。


28日の午前中から、お堂の維持を協力いただいている有志の方々に、2日の連絡文を配ってお願いをして歩いた。




お昼に家に戻ると、相方が「ガパオライス」らしきものをごっつぉになる(^^;
先日、Cafeラボで食べたものを再現。
鶏ひき肉をニョクマムとオイスターソースなどで味つけをし、裏の畑で採ってきたバジルの葉を混ぜて香りを出し、ご飯の脇にそれを添える。
その上に、目玉焼きを乗せて、トロ~リ溶かした黄身と混ぜて食べる。
残念ながら目玉が堅焼きに^^
でも、なかなかバジルの風味がよく、夏にぴったりの昼食である。




相変わらず暑い。
午後からは隣町のセレモニーホールで葬儀の伴僧のお勤め。

たしかに、こういう施設は空調が効いていて、暑ければ冷房、寒ければ暖房がしっかりなされるから、楽なんだなぁ。
自宅やお寺での葬儀が少なくなるのはやむをえないのかもしれぬ。
けれど、やはり複雑な思いはある。



アサガオが、暑さにも関わらず、毎日咲いている。
朝夕はだんだん涼しくなってきた。
虫の声も大きくなってきた。
夜空に昇る月が冴え冴えとしてきた。

やはり、秋は少しづつ近づいてきている。

2012.08.30:dentakuji:コメント(0):[なあまず日記]

温度差

  • 温度差
日曜の早朝、お寺から8kmほど奥の方へ向かい、山林の林辺に建っているお堂のお祭りに行った。

この近所に住んでいる(いた)方々が氏子になっており、毎年この時期にお参りをなさっている。

国道からやや入ったこのあたりでは、十数戸が軒を並べて住んでいたのだけれど、今は常に住んでいる家が一軒と、冬季間以外の季節に住んでいる家が一軒と、別荘のようにして一年に数度しか持ち主が来ない家が一軒で、3軒だけになっている。
かつてのこのあたりの様子を知る人にとっては寂しいかぎりであろう。

それでも、この地から引っ越した人も含めて数軒でお堂を維持しお祭りを続けているのだ。
こうしたお堂や祠がこの地区にはたくさんあり、放置されて廃れるままになっているところも少なくない。
また、引っ越す際に、その引っ越し先に共に移転する例もある。

山の神様のように、その土地に祀られるべき祠やお堂もある。
祭主の方と、「どうするのが一番よいかなぁ」と、お堂の前で拝みながら、声なき声に耳を澄ましているところだ。




月曜日も、早朝に屋敷神さまのお祭り、午前中にご法事と、土曜日からこの三日間はほぼ同じペースでお勤めである。

朝から暑いのも毎日同じで、お昼には30℃を超える。
汗がどっと、じとっと、噴き出して、一日何度となく着替えることになる。

バタバタしているせいで、新聞もТVニュースも見る暇がない。
が、どうも最近は日本海上の島の領有権を巡るニュースが、聴くともなく耳に入り、どうも嫌である。

隣と土地の境界でもめやすいのは、国であろうと、ご近所であろうとも同じ。
お互いが聞く耳を持たずに主張し合えば、いがみ合うよりほかはなく、争いになってしまう。
利権が絡めば、それはますます面倒なことだ。
話し合うより解決する手はないのだ。
問題は、なぜ今このタイミングで、こういう行動を起こすのかということ。
冷静に受け止めなければいけないんだろうと感ずる。




入道雲が青空にモクモクと湧きあがっている。
暑い暑いと言っても、もう間もなく9月。
「暑い~」と言っていられるうちがいい。

昼と夜の温度差を感じるようになり、夜の虫の音が、だんだんと冴えてきているこの頃である。


2012.08.28:dentakuji:コメント(0):[なあまず日記]

一夜明けて

  • 一夜明けて
前夜の激しい雷雨から、明けて25日の朝。
畑は強い雨風で、奥手の豆やインゲンが倒れてしまい、他の作物も斜めに傾いでいたり、トマトも実割れを起してと、なんだかたいへん。



しかし、雨がたっぷり降ったので、爽やかな朝である。




サニーレタスはもちろん、オクラにもはねっかえりの泥がいっぱいついている。

土曜日、日曜日、地域のお祭りと法事とご供養などが続いた。
この二日間でうかがったあちらこちらのお宅の方々や、お宅に集まった高畠や川西の人も、皆「激しい雷雨だった」と、いうことで、今回はだいぶ広い範囲で嵐のようなお天気になったようだ。


すっかりお天気は回復し、また暑さが同じようにぶり返している。




土曜日の夕刻からは、米沢市街地にかつてあったと言われている「武者道」について、実際に歩きながら説明をしていただいた。
平和通りから南へ九里学園方面へ向かう、まさに小路で、車が一部通れるところはあるものの、ほとんど自転車ぐらいしか通れない幅の道。

個人的には、このあたりは歩いて楽しんでいるのだけれど、ガイドしていただいた初めて気がついたところがいっぱい。




街中に、こんな古木が石の祠とともにあったとは。
個人の所有されている土地にあり、こうして守ってこられている。



そういえば、京都や金沢など、古都と言われている街は、小路を彷徨うようにして楽しめる。
米沢も街歩き、面白いと思うなぁ。
2012.08.27:dentakuji:コメント(0):[なあまず日記]

処暑

  • 処暑
ようやく我が畑からの収穫である。
ミニトマトとあまりにでっかくなったオクラ、なんと時間のかかったスティックブロッコリー(^^;

オクラはうっかりしているうちに、バナナのような大きさに巨大化させてしまった。
採ってすぐなら食べられるに違いないとおもって、即茹でた。
そうでないと、たちまち竹のような堅さになる。


熱湯で約1分。

刻んで口に入れてみる!
うむうむ、大丈夫。
ちょっと歯ごたえはあるが、問題なし。
鰹節をかけ、醤油、或いはマヨネーズをかけてたちまち食べてしまった。

相方が、「腹の中で堅くなんね?!」
あのねぇ、一回茹でたんだから、腹の中で木のようになってたまりますか!
と言いながら食す。

しばらく、オクラをはじめ自分の畑の作物を楽しめる。
なんてたって、完全無農薬。
自分とこで食べんるんだから、虫が食っていたって、見た目が悪くても差しつかえないのである(^^;


お盆を過ぎたのだけれど、今年はなかなか時間が取れず、どこにも行けない。
だから、というわけではないのだが、ちょいと大峠を越えて喜多方へ。



子連れでドライブ。
久々の大峠越え。

喜多方市の美術館で「池田満寿夫」展が開かれている。
蔵造りの素敵な美術館だ。
その向かい側にある、お土産屋さんで、水で冷やしているラムネ 150円。
適度な冷たさと、プシュッと玉を押して泡が噴き出すのが、懐かしい。


夕刻、帰路、大峠に入るとポツポツと雨が落ち始め、大峠トンネルを出たら激しい雨。
わが家付近は、雨が降った跡が残り、すでに晴れていた。
突然、強い雨と突風が吹き荒れたらしい。

そして、24日の夕方は、雨が落ち始めると同時に激しい雷鳴と稲妻。
近くに落ちたような轟音であった。
こういう雷はすごく危険である。
畑や外にいて、雲行きに注意していないとやられてしまう。
やがて激しい雨。



どうも、暑くて不安定な天気が、今しばらく続きそうである。
2012.08.25:dentakuji:コメント(0):[なあまず日記]