ことえ老技抄

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にゃん太郎は星になってしまいました。

彼は生まれつき目が悪く、
音だけでこの世界を知っていました。

音のする方へ、振動の伝わるほうへしか、動けません。
精一杯の声で鳴き、自分はここだと教えているのでした。


みゃー

みゃー

みゃー


ミルクを飲もうとしてもどこにお皿があるのかわかりません。
『ちがうよ、にゃん太郎。』
一生懸命地面を舐めるにゃん太郎。

『ちがうってば…』

にゃん太郎はまだ一生懸命地面を舐めています。

おいしい匂いはするのに、
ミルクがどこにあるかわからないんだ。
2006.11.02:cotoekotoe:count(1,804):[メモ/にゃん太郎]
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