ことえ老技抄
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にゃん太郎2
にゃん太郎は音の聞こえるほうへ歩いていきます。
てってってってっ……
こてっ
てってってっ…
こてっ
右後ろ足、不自由なのかな。
みゃーみゃー
助けを求めてるんだ。
何もわからなくて。
からだの自由もきかなくて。
『…こいつ、食べられちゃうよ、きっと。』
『え…』
『親猫に。』
『ウソ!!そんなことしないよ!!!』
『目もみえなくて、足もわるいから、育てられないだろ。』
『ウソだぁ!!かわいそうだよ、…そんなことして。』
『のらねこだから、そういうこともあるんだよ。』
『…』
『生きのこれないってわかるからには、悲しいけどしょうがないんだよ。』
『…』
『だから今にゃん太郎といっぱい遊んであげなな。』
『…うん。』
にゃん太郎は
遊んでもらってるなんてこと
わからないだろうな。
にゃん太郎は
精一杯生きようとしているんだ。
いつ自分が死ぬかもわからないで、
けれど、明日も生きようとがんばっている。
生き物の本能で。
2006.11.30:
cotoekotoe
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にゃん太郎
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