健康な人間の環境条件

健康な人間の環境条件とは、次のようなことをいうのだそうである。
① 輝く太陽
② きれいな空気
③ きれいな水
④ 完全な食物

 科学技術の発達によって、われわれの生活環境はすっかり変わり、文明、文化の遠く及ばない原始自然の状態とは、まったく隔絶したものになってきた。
放射能、煙害、スモッグ、騒音によって汚染された大気からは、きれいな空気は望むべくもなく、密集して建てられた都市の谷間からは、輝く太陽をながめるすべもない。

 生産機能の拡大は、消費、廃棄、自然還元のバランスを崩し、各種の汚水、加工色素、農薬、防腐剤、消毒剤の混入した水からは、きれいな水は期待できそうにもない。
 
 各種化学薬品の乱用から、食用動物には奇型を生じ、摂取する魚類、牛、豚、馬、ひつじ、とり、たまごなど動物性たんぱく質についても、安全なものはない。

 農産物についても同じことがいえる。失われたものを求めて、原始にかえり、自然に戻ろうという基本的な欲求は、一つは自然環境破壊反対、日照権を守れなどという住民運動となってあらわれているが、個人としての立場からは、自分の力をもって獲得しようと、それをレジャーやセカンドハウスに求め、あるいは科学機器に頼ろうとしている。

この四つの基本的な環境条件に対する姿勢はいずれも
① よりよく-できるかぎりそれに似た状態に
② より近く-空間的に(距離)
③ より速く-時間的に
④ より安く-費用面から
ということである。

レジャーやセカンドハウスという形で、安らぎの場を求めようとする場合は、この条件を満たすものでなければならない。換言すると、レジャー施設のねらい、キャッチフレーズ、セールスポイントなどは、いずれもこれでなければならないということである。

 また、機器開発の着眼もこれである。
太陽の光りに近い照明、太陽光線と同じ作用をする人工光線発生器や、紫外線透視ガラス、空気清浄器から、オゾン発生、除湿、有毒ガスなどの防御装置。
小さくは酸素吸入マスクに至るまでである。

きれいな水となると、水道のじゃ口にとりつける簡易消毒器から、水がうまくなる装置など、種々あろう。

完全な食物となると、自然食品から、玄米食運動、それを容易にするための各種機器も出ている。

われわれは、生き物である以上、生存の根本条件を考え、よりよき人間の環境条件をつくり、社会人類に奉仕し、なおかつ利益をあげる新事業のあり方について、正しい姿勢をとっていくべきではないだろうか。


2006.11.28:反田快舟:[経営箴言]

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