「闇夜のカラス」というのは、花火師にとって本当に屈辱的な言葉でした。
それを聞いた瞬間、体に電気が走ったようになって、生き方を変えようと意識が
切り変わったのです。
その後、結果が出るまでの十九年間はつらい時期でした。
本当に、寝ても覚めても花火のことばかり考えていました。
あらゆるものを絶たないといいものは出来ないのではないかと、あえて厳しい状
況に身を置くことにしたのです。
それにしても、十九年は長かったですね。
よい結果に結びついたのは、決してあきらめなかったからでしょう。
くじけそうになったことはありましたが、いいものをつくろうという志は折れま
せんでした。
By野村陽一
(プロフェッショナル仕事の流儀8 File NO.24より)
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独学で研究した成果
花火の技術には教科書もありませんし、教えてくれる人もいません。
だから、実験を地道にやっていくしかありませんでした。
花火は何万種類という調合による変化があって、火薬一グラムの配合で結果が変
わります。
材料も品質のいいものと悪いものを取捨選択しなければならない。
そういったことを一つひとつ検証していったのです。
競技会でいい成績を出すのに十九年かかりました。
長い年月ここまでかけてできたわけで、いい花火はいきなりできるものではあり
ません。
初めて優勝したときは、辛い思いが一瞬にしてけし飛んだというのが実感です。
結果が出たことがうれしくて、ただただ感激していました。
By野村陽一
(プロフェッショナル仕事の流儀8 File No.24より)
だから、実験を地道にやっていくしかありませんでした。
花火は何万種類という調合による変化があって、火薬一グラムの配合で結果が変
わります。
材料も品質のいいものと悪いものを取捨選択しなければならない。
そういったことを一つひとつ検証していったのです。
競技会でいい成績を出すのに十九年かかりました。
長い年月ここまでかけてできたわけで、いい花火はいきなりできるものではあり
ません。
初めて優勝したときは、辛い思いが一瞬にしてけし飛んだというのが実感です。
結果が出たことがうれしくて、ただただ感激していました。
By野村陽一
(プロフェッショナル仕事の流儀8 File No.24より)
集中力が仕上がりを決める
花火の仕込みには長い時間がかかり、複雑なものは一日を越えてしまいます。
そこで、集中力を高めるために、反省点やポイントを自分に語りかけながら、気合いを入れます。
仕込みを始めると休みがとれません。昼食もとらず、来客もお断りです。
花火は、湿気が入ってしまうと燃焼の仕方が違うので、乾燥した気候のときに一気にやる。
休憩を入れると集中力が途切れてしまって、それを戻すのにまた時間がかかるのです。
花火づくりでは、ちょっとしたことが仕上がりに影響を及ぼします。
星の置き方や割り役の詰め方にわずかな隙間があったり、詰めが甘かったりすると、それが誤差になって、上空300メートルまで上がって開花したときに、円が崩れてしまったり、芯がよく出なかったりといったことが起こります。
だから、集中して仕込まないといい花火はできないのです。
By野村陽一
(プロフェッショナル仕事の流儀8 File No.24より)
そこで、集中力を高めるために、反省点やポイントを自分に語りかけながら、気合いを入れます。
仕込みを始めると休みがとれません。昼食もとらず、来客もお断りです。
花火は、湿気が入ってしまうと燃焼の仕方が違うので、乾燥した気候のときに一気にやる。
休憩を入れると集中力が途切れてしまって、それを戻すのにまた時間がかかるのです。
花火づくりでは、ちょっとしたことが仕上がりに影響を及ぼします。
星の置き方や割り役の詰め方にわずかな隙間があったり、詰めが甘かったりすると、それが誤差になって、上空300メートルまで上がって開花したときに、円が崩れてしまったり、芯がよく出なかったりといったことが起こります。
だから、集中して仕込まないといい花火はできないのです。
By野村陽一
(プロフェッショナル仕事の流儀8 File No.24より)
