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永遠の一瞬に懸けるプロの矜持

一瞬のきらめきの背後に気の遠くなるような花火師の作業がある。
生物界には、コストのかかったシグナルほど真剣に受け止められるという法則が
ある。

花火も、そこに大変な努力が注ぎ込まれているからこそ、見る者の心が動かされる。
野村さんは、自然の営為と同じことを、注意を払い、計画し、想像を膨らませて
実現する。

見る者にとって、それがまるで自然の中からポッと出てきた魔法のように思える
としたら、それはむしろ本望といえるのではないだろうか。

By茂木健一郎

(プロフェッショナル仕事の流儀8 File No.24より)
2008.08.17:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

野村陽一のプロフェッショナルとは

自分流のスタイルにこだわって、とにかくこだわってこだわってこだわりつづけて、
結果が出るまで、技術という原石を磨きつづける人。
それが、その道のプロフェッショナルだと思います。

長くやっていればいい結果が得られるわけではありません。
何年かかるかわからないし、もしかしたら結果が出ないかもしれない。
それでも自らのスタイルだけは大事にしていく。そのことが重要だと思うんです。

(プロフェッショナル仕事の流儀8 File No.24より)
2008.08.16:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

理想の花火をつくるには

理想の花火をつくれるとしたら、それに必要なのは「素直な心」ではないでしょ
うか。
そういうものがないと、ものが見えてきません。
原点は、その人の性格でしょう。

技術の問題ではないんです。
気持ちのまっすぐな人はいい花火をつくっています。
素直な心、正直な心、そして畏怖の心といったものが必要ではないかと思うんです。

つくるからには、後世に語り伝えられるものにしたいし、
生涯をかけて完璧な花火を追い続ける。
そういう気持ちはいつまでも持っていたい。

By野村陽一

(プロフェッショナル仕事の流儀8 File No.24より)
2008.08.15:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

花火の虜

花火には不思議な魅力があるんですよ。
光と色と音の三つが重なり合う魅力と爽快感は、格別なものがあります。

動物と人間の決定的な違いは、火を扱えるかどうかといわれています。
また、文明の発達は火を扱うことによって押し進められたとも聞きます。

そういう意味で、火には文明のふるさとみたいなとことがあって、
それを扱うことに対する憧れみたいなものが人間にはあるのではないかと思います。

その火を芸術化したものが花火なんです。
だから、その魅力は人間の心に沁みついているんですね。

By野村陽一

(プロフェッショナル仕事の流儀8 File No.24より)
2008.08.14:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

競技会をあきらめなかった理由

奮起した野村さんは、競技会で好成績を目指し始めた。
しかし、なかなかいい成績には届かなかった。
それでも参加しつづけた。

競技会に参加して技を競っていかなければ、進歩がありません。
自分がどのくらいの位置にいるのかを知ることは必要だし、
順位がつくことで、自分の技量の判断基準にもなるわけです。

自分の代でいい花火をつくり、「野村の基礎」を築こうという考えがあったので、
ひたすら愚直に参加し続けて、成績を見ていこうと決めたんです。

By野村陽一

(プロフェッショナル仕事の流儀8 File No.24より)

2008.08.13:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]