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弟子に厳しく

弟子は、下は18歳から上は49歳まで16人。
皆、北山の庭に憧れ、全国各地から集まってきた。

「掃除しとけよ、掃除」。毎朝、怒鳴り声で仕事が始まる。
この日は、車のタイヤにわずかに泥がついているのを見つけて叱った。

挨拶に掃除、道具の準備。北山は、弟子たちに基本の作業を徹底させる。
当たり前のことができなければ、一人前の庭師にはなれない。

(プロフェッショナル仕事の流儀14 File No.40より)
2009.01.21:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

~感動を生む庭~北山安夫の仕事

京都・東山にある高台寺。紅葉の季節になると拝観入口から長蛇の列ができる。
人々の目当ては、色鮮やかな庭。その景観はち密な計算に基づいている。

樹木の配置、枝ぶりや密度。さらに遙か遠くの山々も庭の背景に組み入れる。
その庭は、一人の男に託されている。庭師・北山安夫。

北山の庭は、徹底して無駄をそぎ落とした簡素な庭。
自然のままの石を組み上げ、凛とした空間を生み出す。

(プロフェッショナル仕事の流儀14 File No.40より)
2009.01.20:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

勝俣悦子のプロフェッショナルとは

海のもので例えれば“海藻”だと思います。
葉は揺らぐし、なびくんですけども、根っこは揺るがなくて動かないということです。

(プロフェッショナル仕事の流儀13 File No.36より)
2009.01.19:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

海獣医の経験から学んだこと

嘘をつかないということですね。自分にも、動物にも。
自分の気持ちに素直に、動物に対して真摯に向き合うことしかない。

人間は、虚勢を張って、「ごめんなさい」の一言がなかなか言えない人もいます。
でも、悪かったことは悪かったと認める。嬉しいことはうれしいと思えばいい。

それから、私が大事にしているのは、決してあきらめないことです。
ここまで来るには本当に長い時間がかかったと思います。
でも、この仕事しかないから続けてきたわけです。

By勝俣悦子

(プロフェッショナル仕事の流儀13 File No.36より)
2009.01.18:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

攻めなければ道は開けない

カレンの死後まもなく、メスのセイウチの「ムック」が感染症に侵された。
牙から細菌が入り、化膿していた。

牙を抜かなければ、膿が脳に達し、命にかかわる。
しかし、セイウチの手術は、日本で行われた例がなかった。

「やるしかないっていうのは、自分で決めました。
 カレンの死を経て、獣医として覚悟ができたんだと思います」

最大の問題は、麻酔の注射を静脈に打ち込むこと。
静脈は、厚い脂肪に覆われた背骨の中を走る。
1センチでも目測を誤れば、神経を傷つけ障害が残る恐れがある。

注射針を何回打っても当たらない。何本も刺しては捨て、刺しては捨て・・・・。必死だった。
もうこのまま終わるのか。諦めかけた、そのとき。針が静脈に通じた。麻酔は成功。

よほどガスが溜まっていたのか、「スポーン」という大きな音とともに、膿んでいた牙が抜けた。
術後間もなく、ムックは自分で餌を食べるまでに回復した。

攻めなければ道は開けない。
その覚悟をもつことが海獣医師の責任だと勝俣さんは悟った。

(プロフェッショナル仕事の流儀13 File No.36より)
2009.01.17:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]