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医師との関係

専門看護師と医師は、少なくとも対立する関係ではありません。
しかし、医学と看護学では、それぞれのアイデンティティは違うと思います。

私は、医師のことは、お互いの領域の専門性を発揮し合う仲間だと思っています。
治療法が理解できない場合には、率直な議論をすることもあります。

ごくまれに、医師と看護師の気持ちが一つになれない場合もあって、
そんなときには、患者さんの権利を守る方向から私は動きます。
決して対立するわけではなく、お互いが理解するために接近しているという手法をとっているつもりです。

By北村愛子

(プロフェッショナル仕事の流儀14 File No.41より)
2009.02.10:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

専門看護師の専門性とは

クリティカルケア看護の場合、その専門性は、ギリギリのところに置かれた生命を生きる方向に向けていく支援をすることにあります。

したがって、呼吸、循環、代謝、内分泌といった生理学的な知識や解剖学的な知識はもちろん、
患者さんが受けている治療が有効かどうかを見極めて評価する力も必要です。

自分の専門領域の中で培ってきた知識を、まさしく総動員するような感じですね。

By北村愛子

(プロフェッショナル仕事の流儀14 File No.41より)
2009.02.09:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

なぜ患者の手を握るのか

人と人との交流は言葉だけではないような気がします。
眠っている患者さんには、恐らく私の言葉は通じていないでしょう。

でも誰かに触れられたら、感覚としては残るのではないでしょうか。
だから、患者さんのそばに行ったときには、「今来ましたよ」という意味で、まず手を握るんです。

手を握ることで自分も落ち着くんですね。
言葉や表情や意識だけでなく、手から伝わる感覚もある。
生きているということを感じるために、手を握るのかもしれません。

By北村愛子

(プロフェッショナル仕事の流儀14 File No.41より)
2009.02.08:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

多忙な仕事の中、休憩はとれるのか

重篤患者さんの受け持ちは、同時進行で10人以上になることもありますし、年間に60数件程度になります。
それ以外に、コンサルテーションが年間160件ほどあります。

休む時間も一応あります。最低限、食事はとらないといけませんから。
頭を切り替えるために机で書き物をしたり、音楽を聴いたりして短い時間を利用して体を休める感じです。

ストレスはありません。
ストレスを感じるとすれば、厳しい状況の患者さんの側へ行けない時かもしれませんね。
行って仕事ができるときは、ストレスにならないんです。

By北村愛子

(プロフェッショナル仕事の流儀14 File No.41より)
2009.02.07:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

命と向き合う壮絶な現場

通常、看護師は担当の病棟が決まっているが、北村にはそれがない。
循環器、脳神経、呼吸器を問わず、重篤な患者を受け持つ。

「おはようございます。今日はしんどいね。いっしょに元気になろうね」
意識のない患者にも、ごく普通に話しかける。
声をかけながら呼吸の様子や肌の張りで、病気の変化を読み取る。

看護のスペシャリストとして北村が何より大切にしていることがある。
「患者と向き合う」

病気の方たちは、自分の病気から逃げ出すことができません。
そばにいることで、生きていくことを支えるのが私たちの仕事だと思っています。

By北村愛子

(プロフェッショナル仕事の流儀14 File No.41より)
2009.02.06:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]