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ヤミ金融に負けない交渉の極意

交渉をするときは、必ず法律をバックにしないとダメです。
基本的に、彼らは日陰の交渉だと強いのですが、オープンな手続きに弱い。
彼らにとっては、刑務所に入れられるのが一番怖いわけですね。

だから、弁護士は刑事告発をして、警察や検察庁を動かすことが重要なのです。
私たちは武器は持っていなくても、そういう強大な国の捜査機関を動かすことができる。
国民主権ですから、そういう権利を持っているわけです。

街頭宣伝カーをよこしたり、事務所に乗り込んでくる暴力団もいました。
でも、一番いいのは自然体でね。「もう法律上は支払う義務はありません」、
「もし、不服があれば、あなた方にも裁判を起こす権利はありますよ」という。
そうすると、彼らはそれ以上手を出せないんです。
これまでの経験からすれば、あまり恐れる必要はないし、むしろ彼らの方が極めて弱い連中なんです。

(プロフェッショナル仕事の流儀2より)

2008.02.17:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

ヤミ金被害者にとっての弁護士の立場

ヤミ金融の取り立てというのは、人間の尊厳を無視するような本当にとんでもないものです。
こういうひどい取り立てがされているのに、警察や行政もあまりとりあってもらえません。
彼らには、「借りたものは返すのが当然」という考えが一部にある。
本来なら、あの取り立て自体が恐喝罪や恐喝未遂になってもおかしくないんです。

今は法律で、「弁護士が間に入って通知を出したら直接本人に取り立てしてはいけない」ことになっています。
そのことを多くの人に知ってもらいたいし、弁護士がつくということは、本人にもヤミ金融と戦う下支えができるわけです。
だから、私が衝立。それが倒れてしまうと、被害者の方に取り立てが集中しますからね。
私はそこから逃げるわけにはいかない。そこで踏ん張れるかどうかが重要だと思います。

(プロフェッショナル仕事の流儀2より)

企業の倒産現場にも遭遇してきましたが、暴力団のそれは本当に恐ろしいものです。
それと対決しつづけてきた宇都宮さんの使命感と精神力には頭が下がります。

2008.02.15:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

儲けるなんて考えるな

多重債務の相談はお金にはならない。
ヤミ金融と一社交渉して、料金は二万円。
事務所の収支はトントンだが、それでいいと宇都宮はいう。

若い人たちは弁護士になって金儲けしようなんて思っているけど、
それなら経営者になればいい。
弁護士というものは弱者のために仕事するもんだと思いますけどね。

(プロフェッショナル仕事の流儀2より)

2008.02.14:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

人生はやり直せる

ホームレスであふれ返る東京・新宿中央公園。
ここには、悪徳金融業者の過酷な取り立てに耐え切れず、
家族や職場から逃げてきた人が少なくない。

「法律相談です、法律相談やってます」
一人の男が声をかけてまわっていた。

弁護士・宇都宮健児。このどこにでもいそうな小柄な男が、
数々の社会悪と闘ってきた凄腕弁護士だと誰が気づくだろう。

豊田商事事件では、中坊公平とともに被害者の救済に奔走。
地下鉄サリン事件では、被害対策弁護団長としてオウム真理教を破産させ、
被害者への損害賠償を実現させた。

そして、現在は振り込め詐欺や悪徳金融業者の刑事告発に力を注ぐ。
多重債務に苦しむ人々に宇都宮は語りかける。
「大丈夫、人生はやり直せる」と。

(プロフェッショナル仕事の流儀2より)

2008.02.13:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

本質を見る想像力、見せる創造力

佐藤可士和さんの広告手法は、表面的な派手さを追い求めず、
むしろ、虚飾や夾雑物を取り除いて、商品の本質を露にする。

それは、科学の手法に通じる。
十分な根拠や裏付けがなく、声高に主張しても説得力がない。

本当に商品力があれば、広告は控え目でよい。
課題は、商品の本質をいかにわかりやすく表現し、伝えるかということ。
その点において科学の手法方法論と本質的につながるところがある。
By茂木健一郎


(プロフェッショナル仕事の流儀2より)


本質をつかむためには、物事にとらわれない発想と地道な訓練が必要だ。
まず、全体の森をとらえ仮説を立てる。そして、個々の木を調べ裏付けをとる。
本質さえつかめれば、大きな失敗はしないだろう。
ただし、成功の度合いは能力によりますが・・・。
2008.02.12:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]