あまりに素敵な警備員

先日、田舎へ帰ったとき母から聞いた話です。
実家周辺で水道工事をずっとやっていたようで、
そこに、あまりに素敵な警備員がいたそうです。

どんな警備員だと思いますか?

工事現場に警備員っていますよね。
旗を振ったり、交通整理をする人です。

今回、実家の近所を担当した警備員はすごかったらしい。
例えば、通行するところに板を2枚敷いて作業していたそうですが、
板2枚分の段差ができるから段差がでるわけです。
歩いて通る分には問題ないのですが、自転車で通るときは大変です。

だから、その警備員は常に気を配っていて、
遠くから自転車が視野に入ってきたら即座に板を1枚取って、
自転車が通りやすいようにしていたのだそうです。
その動きがまた敏速で、無駄がなく、笑顔も実に気持ちよかったとか。

遠くからでも目が合うと「ご迷惑をおかけしています」という感じで、
深々と頭を下げるのだそうです。
感心した近所のおばさんのひとりが、工事現場の責任者に声をかけました。
「あの若い警備員さん、すごいですね。対応がものすごく気持ちいいから
 工事の騒音が気にならなくなりました」

すると工事の人はこういったそうです。
「ほんとうに彼には助けられています。彼はNO.1の警備員です。
 本来、工事は音がうるさいから、いつもクレームがひどいんです。
 私たちもこれが仕事だからしょうがないんですけど。
 でも、彼が警備を担当してくれたところは、クレームどころか
 近所に感謝されてしまうんです」

(名言セラピーより)

こんな話を聞くとジーンときます。
「随所に主となる」とはこういうことをいうのでしょう。
ひとりが輝けば全体が輝く。
2007.07.01:反田快舟:[仕事の流儀]

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