夫婦の問題でも、親子の問題でも、突き詰めると、自分の生き方の根本問題にかかわってきたときには、宗教的な課題が出てくることが多い。
個人個人が直面している問題を考えるうえでは、宗教的要素は避けて通れない。宗教が分からなければ人間を本質的に理解することはできないのではないか。
今の時代、お金さえあればどこにでも行けるし、好きなことができる。しかし、死から逃れることは絶対にできない。
自分の死をどうとらえるかということを真剣に考える限り、どうしても宗教のことを考えざるを得ない。
(「宗教を知る人間を知る」より)
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