民族研究家の結城登美雄氏(山形出身、仙台市在住)は、15年で600ヶ所以上の農山漁村を歩き、住民との会話で得た知恵を地域に活かす活動を続けてきた。
与えられた自然条件を生かし、この地に住むことに誇りを持ち、一人一芸何かをつくり出す。何百年も生き抜く知恵がそこにはある。
村には、”つくる豊かさ”がある(自給)。足りないものは、相互扶助によって補い、それでも不足するものだけを市場の力を利用して間に合わせた。現代はこのバランスがくずれ、ほとんどが市場の力、つまりお金によって賄われている。我々はもう一度”つくる力”を取り戻すべきではないか、という。
沖縄では、食は”ぬちぐすい”(命の薬)といい、村では、自給の畑をもち、”ゆんたく”(おしゃべり、お茶のみ)を楽しみ、”ゆいまーる”(共同作業)で相互扶助により生活を楽しんでいる。少子高齢社会を生き抜く知恵は村の中にこそある。
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