いま、情報社会ということで、早くよい情報をキャッチすれば得をすると思っている人が多いが、家族のことは情報をキャッチするのではなくて、自分が方法を生み出さなければならない。何かいい方法があって、それを早く知ろうと思うのだが、いい方法などない。
例えば、子どもの行動によくわからないところがあると、ゆっくり考えなくてはならない。子どもがダメで、お父さん、お母さんが叱っている、という構図から、「ここにお父さんもお母さんも分からないものがある、それを一緒に調べよう」という図式に変わる。それはおのずと親も生きることや死ぬことを考えることになり、人生を見つめ直すことになる。
そのうち、「お父さん、なぜそんなにあくせく働くの、どうせ死ぬのに」、と子どもから言われるかもしれない。
(「人生学ことはじめ」より)
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