親の命令が画一的で一から十まできちんと統制がとれている家庭の子どもは危険だ。
それに対して、多少の悪さやいたずらをしても大目に見てもらえる家庭の子どもは、あまり心配しなくても良い。
たとえば、常識はあくまで常識で、「絶対的真理」ではないし、「神の命令」でもない。常識を身につけて生きているということは、常識に縛られているのとは違う。
常識に縛られたら、その常識が変化すると大いに困るだろうし、創造性はなくなってしまう。
しかし、常識をあくまで常識として身につけている人は、それを一つの守りとして、自分も他人も不必要に傷つけることなく生きながら、新しい変化に対応していけるだろう。
親が自分の常識を伝えることに不安を感じたり、自信をなくしたりせずに、子どもに接する時間が大切である。
(「人生学ことはじめ」より)
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