「問題の糸口は、日々身近に」

 努力して解決しなければ、などと思っていると、問題は遥か彼方にあって、手が届かないような感じだけど、実は問題というのは、ひとりひとりに、ものすごく具体的に、日々与えられている。しかも、一人一人違う問題を。

 たとえば、「これだけ私が、成績の悪い我が子のことを心配しているのに、なんであの子は平気な顔をして遊んでいるのか」、と自分が思ったとする。すると、人はたいてい、我が子にだけ問題があるのだと思う。

 しかし、そうはいかない。成績ばかり気にする自分、顔を見れば勉強勉強と言って、子供をうんざりさせ気力を萎えさせてしまう自分・・・。
あるいはもっと深いところに問題は隠されていて、それを引き起こしているのは、もしかしたら自分かもしれない。

そうやって問題を自分のものとしてみてみると、別の視点から見えてくるかもしれない。
そういうふうに思ってみると、わざわざ禅寺へ行って公案をもらわなくても人生、公案だらけですね。

(こころの天気図より)


2006.10.14:反田快舟:[仕事の流儀]

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