「ただ座っていること」

「何もしないことが一番難しい」。
このことは教師としての私に強いインパクトを与えた。

あれも教えよう、これも教えようと動き回っているよりも、教師は「ただ座っているだけ」の方がはるかに教育的なのではなかろうか。

教師のピタリと安定して座っている姿を支えに、生徒達が自主的に動き出し、自分の力で学び始めるのである。

しかし、実際やってみるとこれは実に難しい。他人と関係なく座っているのであれば誰でもできるかもしれない。

生徒と関連をもち、生徒の動きを見ていながら、自分の内面では大いに心を働かせつつ、「ただ座っているだけ」だからこそ生徒の自主的な活動が生じてくるのである。

(「おはなしおはなし」より)

2006.10.14:反田快舟:[仕事の流儀]

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