選手から反発を受けて

アメリカから帰って、母校から短距離の指導要請がありました。
自分がアメリカでつかんできた新しい走り方を、学生たちに試してほしかった。

しかし、「いきなり新しい走り方をやれと言われても、全然結果に結び付かない」
と反発を受けました。
私も頑固だったので、ダメだと言い続けましたから、結構摩擦がありました。

部員全員がミーティングを開いて、「自分の理論を押し付けすぎる」と宣言されたときは、こたえました。
本気で辞めようと考えて、監督にも伝えました。
逃げ出したい辛さでしたね。

結局は辞められませんでした。辞めてしまったら、きっとその方がつらいだろう。
ここで逃げ出したら、自分が陸上の世界で積み上げてきたものにどうやってけじめをつけるのか。
そう考えたら、ここで逃げ出すわけにはいかないと思ったんです。

By高野進

(プロフェッショナル仕事の流儀11 File No.33より)
2008.12.09:反田快舟:[仕事の流儀]

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