裸の王様

新浪は大手商社時代に、ハーバード大学でMBAを取得。
36歳の若さで30人の給食会社の社長に抜擢された。

張り切る新浪は、トップダウンですべてを決め、
わずか5年で年商10億円を100億円に急成長させ、周囲を驚かせた。

その手腕を買われ、現在のコンビニエンスストアの経営を任されることになった。
新浪は、給食会社で成功したやり方をここでも繰り返した。

ハーバードで身につけた経営理論で部下たちを圧倒し、トップダウンで指示を出した。
結果が出なければ、年上の役員を部下の面前で罵倒することもあった。
しかし、業績は上がるどころか、下がりはじめた。

社長になって3ヶ月が経ったある日のこと、幹部会の席で最も信頼する役員から言われた。
「社長は、もっと相手の立場に立って考えてほしい。何を言っているのかわからない」

頭が真っ白になった。
社長を辞めようかと本気で悩んだ。

(プロフェッショナル仕事の流儀10 File No.29より)
2008.10.16:反田快舟:[仕事の流儀]

この記事へのコメントはこちら

※このコメントを編集・削除するためのパスワードです。
※半角英数字4文字で入力して下さい。記号は使用できません。