医師として、プロとしてのプライドでしょう。
この仕事を生業としている以上、逃げることは絶対に許されません。
逃げるイコール、患者が亡くなることですから。
僕は黒澤明監督の『七人の侍』が大好きで、何度も見ているのですが、
僕らはある意味、あの映画に出てくる侍と同じ傭兵なんです。
患者さんというのは、病気に蹂躙されるだけで、戦う武器がない。
でも医者には武器がある。だから雇われているわけです。
あの映画では主人公級の人が、農民のために死んでいくけれど僕らは死なない。
攻め込ませたら死ぬのは患者さんで、負けたところで僕らはプライドが傷つくだ
けです。
それで逃げるわけにはいかないでしょう。
By上山博康
(プロフェッショナル仕事の流儀9 File No.26より)
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