花火の仕込みには長い時間がかかり、複雑なものは一日を越えてしまいます。
そこで、集中力を高めるために、反省点やポイントを自分に語りかけながら、気合いを入れます。
仕込みを始めると休みがとれません。昼食もとらず、来客もお断りです。
花火は、湿気が入ってしまうと燃焼の仕方が違うので、乾燥した気候のときに一気にやる。
休憩を入れると集中力が途切れてしまって、それを戻すのにまた時間がかかるのです。
花火づくりでは、ちょっとしたことが仕上がりに影響を及ぼします。
星の置き方や割り役の詰め方にわずかな隙間があったり、詰めが甘かったりすると、それが誤差になって、上空300メートルまで上がって開花したときに、円が崩れてしまったり、芯がよく出なかったりといったことが起こります。
だから、集中して仕込まないといい花火はできないのです。
By野村陽一
(プロフェッショナル仕事の流儀8 File No.24より)
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