当れば一気に数十億円、だが外れれば莫大な赤字、それが半導体開発の世界である。
その中で、たった85人を率い、世界標準のLSIを開発する男がいる。
飯塚哲哉、59歳。43歳の時、大手企業の半導体開発部長のイスを捨て、ベン
チャー企業を立ち上げた。
「半導体業界の坂本龍馬」の異名を持ち、そのタフな交渉力、提携先を選びぬく
センス、
業界動向を見通す研ぎ澄まされた眼力が、業界で注目を集めている。
工場を持たず、企画や設計で二百億円を稼ぎ出す。
経営判断を誤れば会社があっという間に沈む過酷な世界。
守るだけでは成長はできない。チャンスと見れば敢然とリスクを取る。
でも飯塚はいう、「リスクがなかったらやりがいはないですよ、絶対に」。
(プロフェッショナル仕事の流儀8 File No.23より)
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