うちの店は一人あたり五万円いただくわけですから、美味しくて当たり前。
お客様に感動してもらって、また来ていただくために、一生懸命やっているわけ
です。
料理人もサービスの人も、庭掃除の人も、電話を受ける人も全員で。
だったら、感動して泣けるようなサービスや料理を考えようではないかと。
そうはいっても、本当に泣かれるお客様がいるとは思っていなかったのです。
ところが、初年度で三人、三年後には八人の方が泣かれた。
日常とは異なる空間やサービス、料理、さらには時間の流れといったものを演出
しています。
いつもより時間をゆっくり感じながら、過去の自分を振り返ったり、
久しく会っていない人を思い起こしたりする。
そして、今の自分と比べて、そのギャップで涙が出るのだと思います。
By徳岡邦夫
(プロフェッショナル仕事の流儀7 File No.21より)
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