京都・嵐山に日本を代表する高級料亭がある。
総料理長・徳岡邦夫、今、日本料理の新しい担い手として海外からも注目される。
伝統にとらわれない斬新な料理は、日本料理の“アバンギャルド”と賞賛さる。
徳岡の信条は「伝統を守り、伝統を壊す」
そこには、格式のある「日本料理」「高級料亭」といったこだわりはない。
「どうせやるなら徹底的にやるほうが面白い。何したって一生に一回ですから」
徳岡の料理は、しきたりにとらわれない厨房から生まれる。
調理人の仕事は分業制だが、その和やかな雰囲気は他の料亭と全く違う。
総料理長の徳岡に対し、若手スタッフがごく自然に軽口をたたく。
休憩時間には、いつも笑い声が響く。厳しい上下関係は一切ない。
和やかな空気は、徳岡が意識して作りだそうとしてきたもの。
「楽しい職場の方が、力を発揮できる」と徳岡は考える。
(プロフェッショナル仕事の流儀7 File No.21より)
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