どん底の時代をどう過ごしたか

営業から商品開発へ異動したばかりのころは、かなり地獄でしたね。
仕事はうまくいかず、落ち込んだ日々を過ごしていました。
苦しさを避けるために、決められたことだけをこなす日々でした。

商品開発で力を出せずにいた佐藤を変えたのは、一週間のドイツ研修だった。

あのドイツでの一週間がなかったら、今の自分はありえないですね。
僕を変えた言葉、「おいしいビールは、つくるんじゃない。醸し出すんだ」
つくるんではなく、いい環境ときっかけを与えてやれば、自ずといい味が醸し出されてくる。

それまでは「つくる」というのは自分で何かを生みださなければという焦りがあったんですが、
逆に「引き出せばいいんだ」と。
自分がコーディネートするのも開発なんだと思った瞬間に大きく変われた。

性格も変わりました。一言でいえばポジティブになりました。
人のせいにしなくなって、あれもこれもやってみようとか、自分がやりたいことをやっているのだから本望だと思えるようになった。

ヒット商品は狙ってつくるものではなく、伝える思いが強ければ強いほど多くの共感が得られる。
そんな人間っぽさが大事だということにも気づかされました。

By佐藤章

(プロフェッショナル仕事の流儀4より)
2008.05.04:反田快舟:[仕事の流儀]

この記事へのコメントはこちら

※このコメントを編集・削除するためのパスワードです。
※半角英数字4文字で入力して下さい。記号は使用できません。