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人を育てるために大切なもの

人を育てるために大切なものを挙げるとすれば、「正・反・合」だと思います。
自分の仮説を「正」とすると、それには必ず「反」がある。
その「正」と「反」が刺激し合うことで、「合」が生まれる。

そして「合」から「正」を生み出すと、それにはまた「反」がある。
そのようにして、価値を昇華させていくのが理想ですね。
最初は粗末なものでも、どんどんキラキラしてくるんですよ。

By佐藤章

(プロフェッショナル仕事の流儀4より)
2008.05.05:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

どん底の時代をどう過ごしたか

営業から商品開発へ異動したばかりのころは、かなり地獄でしたね。
仕事はうまくいかず、落ち込んだ日々を過ごしていました。
苦しさを避けるために、決められたことだけをこなす日々でした。

商品開発で力を出せずにいた佐藤を変えたのは、一週間のドイツ研修だった。

あのドイツでの一週間がなかったら、今の自分はありえないですね。
僕を変えた言葉、「おいしいビールは、つくるんじゃない。醸し出すんだ」
つくるんではなく、いい環境ときっかけを与えてやれば、自ずといい味が醸し出されてくる。

それまでは「つくる」というのは自分で何かを生みださなければという焦りがあったんですが、
逆に「引き出せばいいんだ」と。
自分がコーディネートするのも開発なんだと思った瞬間に大きく変われた。

性格も変わりました。一言でいえばポジティブになりました。
人のせいにしなくなって、あれもこれもやってみようとか、自分がやりたいことをやっているのだから本望だと思えるようになった。

ヒット商品は狙ってつくるものではなく、伝える思いが強ければ強いほど多くの共感が得られる。
そんな人間っぽさが大事だということにも気づかされました。

By佐藤章

(プロフェッショナル仕事の流儀4より)
2008.05.04:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

組織の壁を打ち破るには

組織の壁を破るために必要なのは優れたアウトプット、つまりよい商品です。
理屈では組織は変わらないけれど、具体的な形で見せれば、その瞬間に変わるこ
ともあります。
おいしい料理にしても、優れた絵にしても、出合った瞬間に引き込まれるような
魅力がありますよね。

縦割りの組織の中では、組織横断チームとか、プロジェクトチームとか実験的に
やるしかないですね。
社外から人材を招くことにも抵抗があるかもしれません。
でも、仕事だから・・・」と考えている人より、自分からやりたくて取り組む人
の方がいいに決まっています。

自分個人の力なんて、大したことありません。考えの幅だってたかがしれています。
それよりも、魅力的な仲間がそれぞれで考えた方が明らかに早いし、よいものが
できる可能性が高いと思います。

By佐藤章

(プロフェッショナル仕事の流儀4より)
2008.05.03:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

チームのための人選び

チームをつくるとき、まず大切なのは、「ヒジリ」を探すことです。
ヒジリというのは、火を起こすことのできる人。つまり、物事の源流をつくれる人のこと。
この人が確信犯的に引っ張らないと、物事はうまくいかないんですよ。
あとはその人に合うように、あるいは補完するように、他の人とお見合いしていけばいいんです。

人を見る際のポイントは、第一に性格ですね。いい開発は、いい性格の人ができるんです。
いい性格とは、いい人。人から敬われるとか、他人を尊重できるとか、ノリをつくれるとか、何でもいい。
「あいつはいいやつだ」といわれる人から、いい商品は生まれるんです。
いい人は、素直に物事を伝えられるし、仕事を通じて自分を変えていくことができます。

チームは、野球でいうと、一番から九番打者まで、それぞれ役割が違う選手が必要です。
一人ひとりがそれぞれの役目を担えるような、そういうチームづくりが理想ですね。

By佐藤章

(プロフェッショナル仕事の流儀4より)

2008.05.02:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

空振りはホームランの10倍

空振りはホームランの10倍あります。
それでもホームランを狙うのは、ホームランを打たなければ生き残るのが難しいからです。

小さなヒットを狙っていったら、絶対に当たらないんですね。
世の中にないものをつくろうとか、新しい視点や独自性を打ち出そうとか、チャレンジすればするほど、リスクは高まる。
そのリスクを恐れないような開発方法が、世の人々から歓迎されるポイントになると思います。

By佐藤章

(プロフェッショナル仕事の流儀4より)

2008.05.01:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]