家にたどり着いたとき、フッと自分の中のスイッチを切り替えるじゃないですか。
その時に、部屋にともる明かりが蛍光灯の白い光より、少し優しげに温かく赤み
を帯びた色の方が愛着を感じると思います。
ろうそくの色なんかそうですが、そういう色味に近づけるために、調光したいで
すね。
光には、情緒的だったり、淡かったり、優しかったりと、もっと様々な表情があ
るはずなんです。
例えば、照明が一つだけより、三つあるのなら、一つ消すとか、段階的に変化さ
せることも可能です。
いろいろな人が自分でシチュエーションを切り替えられる時間帯も大事ですね。
By内原智史
(プロフェッショナル仕事の流儀5より)
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どれだけ豊かに光を形容できるか
できるだけいろいろな表現を使おうとしていますが、光を表す形容詞は少ないで
すね。
プレゼンテーションの現場でも、「明るければいい」とか、「暗いか明るいか、
どっちかだろう」と言われたりします。
過去をたどれば、日本の文化の中には、光に関するボキャブラリーはいっぱい
あったと思います。
例えば、私が「ふくよか」という言い方をすると、最初そうは思わなかった人で
もイメージは変わると思うんです。
京都の「はんなり」という言葉も、ほとんどの人は説明できないけれど、現地で
体験すると理解できますよね。
投げかけられると、そのイメージが何となく共有できることもある。だから、あ
えて言ってみる言葉もあるんです。
By内原智史
(プロフェッショナル仕事の流儀5より)
すね。
プレゼンテーションの現場でも、「明るければいい」とか、「暗いか明るいか、
どっちかだろう」と言われたりします。
過去をたどれば、日本の文化の中には、光に関するボキャブラリーはいっぱい
あったと思います。
例えば、私が「ふくよか」という言い方をすると、最初そうは思わなかった人で
もイメージは変わると思うんです。
京都の「はんなり」という言葉も、ほとんどの人は説明できないけれど、現地で
体験すると理解できますよね。
投げかけられると、そのイメージが何となく共有できることもある。だから、あ
えて言ってみる言葉もあるんです。
By内原智史
(プロフェッショナル仕事の流儀5より)
光の色で気分は変わるか
例えばオフィスなどは一律の明るさで、700ルクスなければいけないといわれ
るし、選ばれる色もたいてい白です。
白い色は、高揚するけれども、長時間に及ぶとストレスを強いられている感じが
して、緊張が高まるんです。
だから、短時間に集中して仕事をこなすには、すごくいい環境だと思います。
しかし、気分の切り替えというのは常に大事です。いつも同じ調子で仕事をして
いたら、能率はあがりません。
集中してこなす時間と、あらためて発想し直さなければいけない時間とではシ
チュエーションが全然違うので、
それぞれのための空間を用意していたほうがいいと思うんです。
具体的には、リラックスしたり、想像の世界の領域を広げるためには、ストレス
を弱めるために暖かい色、オレンジっぽい色が適している。
だから、一般のワークスペースは白っぽい明かりでも、会議室は暖かい色にする
というのも一つの方法です。
じつは、光の色については、まだ研究が進んでいない部分がたくさんあるんです。
ただ、すごく魅力的な領域がそれぞれにあって、単純に色をとらえるよりも、
その色の中に見えてくる物語みたいなものにつながってくるのかなとも思います。
By内原智史
(プロフェッショナル仕事の流儀5より)
るし、選ばれる色もたいてい白です。
白い色は、高揚するけれども、長時間に及ぶとストレスを強いられている感じが
して、緊張が高まるんです。
だから、短時間に集中して仕事をこなすには、すごくいい環境だと思います。
しかし、気分の切り替えというのは常に大事です。いつも同じ調子で仕事をして
いたら、能率はあがりません。
集中してこなす時間と、あらためて発想し直さなければいけない時間とではシ
チュエーションが全然違うので、
それぞれのための空間を用意していたほうがいいと思うんです。
具体的には、リラックスしたり、想像の世界の領域を広げるためには、ストレス
を弱めるために暖かい色、オレンジっぽい色が適している。
だから、一般のワークスペースは白っぽい明かりでも、会議室は暖かい色にする
というのも一つの方法です。
じつは、光の色については、まだ研究が進んでいない部分がたくさんあるんです。
ただ、すごく魅力的な領域がそれぞれにあって、単純に色をとらえるよりも、
その色の中に見えてくる物語みたいなものにつながってくるのかなとも思います。
By内原智史
(プロフェッショナル仕事の流儀5より)
現場を足早に廻る理由
よく「現場を見てください」といわれて案内してもらうんですけど、まっすぐ
行ったら目的地なのに、あっちに行ったり、こっちへ行ったり、つい迂回してしまうんです。
自分のフィーリングというのはものすごく大事で、できるだけ感じたままに動く
ようにしています。
例えば、何度も足を運んでいても、あらためて行ってみるとまた全然違うものを
感じる場所もあるんです。
光というものは、本当にフィーリングが大事なんですよ。
照度や輝度を計算して設計するのですが、同じ照度でも、シチュエーションが違
うと印象がガラッと変わるんです。
だから、事務所にばかりいてはダメなんです。
スタッフも全員、現場に行って、そこで実感して自分で判断できることがすごく
大事なんです。
By内原智史
(プロフェッショナル仕事の流儀5より)
行ったら目的地なのに、あっちに行ったり、こっちへ行ったり、つい迂回してしまうんです。
自分のフィーリングというのはものすごく大事で、できるだけ感じたままに動く
ようにしています。
例えば、何度も足を運んでいても、あらためて行ってみるとまた全然違うものを
感じる場所もあるんです。
光というものは、本当にフィーリングが大事なんですよ。
照度や輝度を計算して設計するのですが、同じ照度でも、シチュエーションが違
うと印象がガラッと変わるんです。
だから、事務所にばかりいてはダメなんです。
スタッフも全員、現場に行って、そこで実感して自分で判断できることがすごく
大事なんです。
By内原智史
(プロフェッショナル仕事の流儀5より)
ライティングングデザイナーの仕事
ライティングデザイナーの仕事は、すでにある建物に光を当てることで付加価値
を生み出すこと。
光の当て方一つで新しい価値を創造する、内原智史の仕事の流儀に迫る。
人生の半分は夜。
東京の新名所「表参道ヒルズ」。夜になると、外壁一面が光を放ち始める。
幅250メートルに及ぶ壁一面に浮かび上がるのは、大胆なデザインのケヤキ並
木のシルエット。
年末の名物になった、六本木・けやき坂のクリスマス・イルミネーションや
羽田空港の第二旅客ターミナル、荘厳な京都の寺院に至るまで、
内原は、光で多彩な夜の顔を生み出し、人々を癒し、惹きつける。
(プロフェッショナル仕事の流儀5より)
を生み出すこと。
光の当て方一つで新しい価値を創造する、内原智史の仕事の流儀に迫る。
人生の半分は夜。
東京の新名所「表参道ヒルズ」。夜になると、外壁一面が光を放ち始める。
幅250メートルに及ぶ壁一面に浮かび上がるのは、大胆なデザインのケヤキ並
木のシルエット。
年末の名物になった、六本木・けやき坂のクリスマス・イルミネーションや
羽田空港の第二旅客ターミナル、荘厳な京都の寺院に至るまで、
内原は、光で多彩な夜の顔を生み出し、人々を癒し、惹きつける。
(プロフェッショナル仕事の流儀5より)