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衝突を恐れないことで成長する

僕自身は、特に厳しくしようという意識はありません。
ただ、一人の子とサッカーを通して接する時間は二年半しかない。
その二年半に何をすべきかを自分に問いかけると、つい厳しい言い方になってし
まうんですね。

それでいいのかどうかはわかりません。
褒めて育てることができれば、それに越したことはないのでしょう。
大きい声を出してしまうのは、僕自身が未熟なのだろうとも思います。

「衝突を恐れるな」という言葉の意図するところは、遠慮し合っていてはいいも
のは出てこないということ。
伝えるべきことは伝える。そして反論が出たらお互い納得のいくまで議論していく。
そうやってとことんやり合うことで、友情も芽生えるし、お互い考え方も豊かに
なる。

実際、自分の思いを伝えられる子のほうが成長していきます。
高校の三年間の変化というのは、すごいもんだと思います。

By大瀧雅良

(プロフェッショナル仕事の流儀6 File No.17より)
2008.06.19:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

自分で見つけた答えだけが、自分のものになる



教えてもらったものは身につかない。
教えてもらうと、いざというときに何か教えてと頼ってくる。
逆に自分でつかんだものは、どんな時でも忘れない。

どうすれば自分で考え、つかむようになるのか。
最大のチャンスは、壁にぶち当たった時だという。

この日はグランド脇に一人の選手を呼んで質問をぶつけた。
「もし、お前が相手の監督だったら、お前みたいな選手がいたらどうする?」
「お前の欠点は何?」
単刀直入に、厳しい質問をぶつける。自分の弱点と正面から向き合わせるためだ。

「お前はいったいどう考える?」
「自分はどう考えるってところが、弱くない?」
大瀧の、「答えは自分で見つけさせる」というやり方は徹底している。

(プロフェッショナル仕事の流儀6 File No.17より)
2008.06.18:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

答えは自分で見つけさせる

大瀧が学校にやってくるのは、午前6時半。
30年以上の間、週末も含めほぼ毎日、休みは年に10日もない。

清水商業サッカー部は部員100人。全国制覇12回の名門ながら、希望すれば
初心者でも入門できる。
練習はきわめてシンプルだ。
パス回しやシュート練習など小中学校でもやる基本的な練習をひたすら繰り返す。

その練習をじっと見つめていた大瀧が、突然プレーを止め、選手に問いかけた。
「どうしてあの子はこっちに来るんでしょうか。何をしたいんだと思う?」
一人の生徒の動きの意味を尋ねた。

しかし、答えは言わない。質問をぶつけて生徒たちに考えさせるのが大瀧のやり
方だ。
黙っている生徒たちにきつい口調で言う。
「自分の目で見て、頭で考えて、何をやりたいかって考えなさい」

大瀧の口調は「考えろ」。そこに、一つの信念がある。

(プロフェッショナル仕事の流儀6 File No17より)
2008.06.17:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

名選手を育てる驚異の指導者

清水商業サッカー部監督・高校教師、大瀧雅義。
名波浩、藤田俊哉、小野伸二、川口能活、田中誠など、
30年の教師生活で育てた日本代表選手は13人に上る。

なぜ大瀧のもとから一流選手が次々と育つのか。
その答えは、二人の選手の言葉にある。
「人としての生き方とか考える力を大瀧先生は教えてくれた」(川口能活)
「僕は人から言われるとカチンとくるタイプだが、大瀧先生だと素直に受け止められる」(小野伸二)

大瀧は、優秀なサッカー選手を育てるよりも、一人前の人間を育てたいと考える。
そして選手に語りかける。「勝ことよりも、大事なことがある」と。

(プロフェッショナル仕事の流儀6 File No.17より)
2008.06.16:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

塚本こなみのプロフェッショナルとは

一生この道を極めてみたいと思い続ける人。
どこまで行っても究めきれない道だけど、究めてみたいと思う人。

幸いなことに、私は一生究められない道の中に入ってしまいました。
究めたと思ってもまだ浅いんです。
たぶん死ぬまで、木の仕組みを知りたいと思い続けるでしょう。

そこに終わりはないんですね。
だから面白いし、究めたいと思い続けるのかもしれません。
木は「わかるものならやってみろ」とほくそ笑んでるんですよ、きっと。

(プロフェッショナル仕事の流儀6FileNo.16より)
2008.06.15:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]