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きれいに掃除することの大切さ

いいものをつくるためには、環境が大事です。
火薬庫はコンクリートづくりが多くて殺伐とした雰囲気になりがちなので、自然の恩恵にあずかれるように木を植えたり、金魚を飼ったりすると心が和むんです。

掃除に関しては「一日15分は掃除をしてください」と社員に言い聞かせています。
いい環境があれば、いいアイデアも浮かびますし、いいものもできる。
そういった環境面にも非常に気を使っています。

By野村陽一

(プロフェッショナル仕事の流儀8 File NO.24より)
2008.08.09:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

集中力が仕上がりを決める

花火の仕込みには長い時間がかかり、複雑なものは一日を越えてしまいます。
そこで、集中力を高めるために、反省点やポイントを自分に語りかけながら、気合いを入れます。

仕込みを始めると休みがとれません。昼食もとらず、来客もお断りです。
花火は、湿気が入ってしまうと燃焼の仕方が違うので、乾燥した気候のときに一気にやる。
休憩を入れると集中力が途切れてしまって、それを戻すのにまた時間がかかるのです。

花火づくりでは、ちょっとしたことが仕上がりに影響を及ぼします。
星の置き方や割り役の詰め方にわずかな隙間があったり、詰めが甘かったりすると、それが誤差になって、上空300メートルまで上がって開花したときに、円が崩れてしまったり、芯がよく出なかったりといったことが起こります。
だから、集中して仕込まないといい花火はできないのです。

By野村陽一

(プロフェッショナル仕事の流儀8 File No.24より)
2008.08.08:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

五秒のための一年

花火師・野村陽一が毎日、入念にチェックする工程がある。
「星」と呼ばれる直径1センチから3センチほどの黒い火薬の粒の製造。
この一つひとつが、花火を構成する小さな光の点になる。

星づくりは一見、単純な作業だが、実は繊細な職人技の極致である。
その日の気温や湿度に合わせて、火薬と水の量を微妙に調整しなければならない。
完成した星は、花火の玉の中に詰められる。「仕込み」と呼ばれる作業。
大きな花火となれば、一発を仕込むのに一日がかりとなる。

試作ができると試し打ちを行う。
何ヶ月も手塩にかけてつくり上げた花火も、めったに合格点は出ない。

そうして、準備から完成まで一年かけたものが、わずか五秒で消える。
「潔い人生みたいなところがありますね。この一発をいつまでも覚えていてくれ
る。それが自分の理想です」
野村は毎年、新作花火の開発に挑む。

(プロフェッショナル仕事の流儀8 File No.24より)

2008.08.07:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

永遠の一瞬を演出する『花火師・野村陽一』の仕事

秋田県大曲市。ここで毎年、日本一の花火師を決める大会が開かれる。
「大曲全国花火競技大会」。明治時代から続く、花火大会の最高峰。

名だたる名人たちが技を競い合う中、2005年、一人の花火師が史上初の二連
覇を成し遂げた。
花火師・野村陽一。その技は、炎を自在に操る。
野村の花火は、圧倒的な完成度の高さで詰めかけた七十万人の度肝を抜いた。

野村は花火を、“潔い人生”にたとえる。
上空で開いてから消えるまで、わずか五秒。
だが、すべてが一瞬に消えるその“潔さ”が、花火を見る人の心に永遠に焼きつける。

(プロフェッショナル仕事の流儀8 File No.24より)
2008.08.05:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

経営を科学する時代の方法論

経営者の役割は、具体的な業務に携わることではない。
経営判断をし、決定をし、会社の将来に向けての布石を打つのが仕事である。

予定に追いまくられているのは、いかにも仕事をしているようだが、
経営者の職務を果たしていないということにもなりかねない。

組織を運営していくことが、対象を冷静に分析する科学や、
分析に基づき診断を下し処方をする医学に通じるという。

By茂木健一郎

(プロフェッショナル仕事の流儀8 File No.23より)
2008.08.05:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]