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授業の流れを計算する

授業をどう組み立てるか、事前に計画を練るわけですが、
当然のことながら、子どもたちはその通りには動いてくれません。

しかし、経験を何年も積み重ねていくと、
「こう言ってきたら、こういってやろう」というオプションをもてるようになる
んです。

子どもたちが騒いでも、それに対するオプションを用意していますし、
授業を脱線させたがっているのなら、あえて脱線させてあげる。
その上で、スーッと授業に戻すという方法をとるわけです。

授業というのは、そんな小さな工夫の積み重ね。
気づいたことはすぐにメモを取るように心がけています。

By田尻悟郎

(プロフェッショナル仕事の流儀9 File No.25より)

2008.08.24:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

生徒のどこを観察するのか

生徒全員がそれぞれの考えで答えてくれるのがいい授業だと思っています。
そのためには、一人ひとりを知っておかなければいけないんです。

彼らを理解しようと思うのなら、まずはその素の状態をインプットするんです。
だから、一挙手一投足をしっかり見ます。

教壇でしゃべってばかりいると、なかなか個人が見えてきません。
彼らが自分の意思で動いているところを観察していると、
「この子には、こんないいところがあるんだ」とか、
「この子はいつもああいう態度をとっているけど、じつはこうなんだ」
ということが見えてくるんです。

By田尻悟郎

(プロフェッショナル仕事の流儀9 File No.25より)

2008.08.23:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

答えを教えないのはなぜか

教わった答えはすぐに忘れてしまうんですよ。
ところが、教えてくれないとなると、逆にすごく気になるわけです。

答えを探そうと、家で調べたり、答えを聞きたがる子も出てきます。
これを私は、「カレーライス方式」と呼んでいます。

カレーは寝かせたほうがおいしくなりますよね。
それと同じで、答えもじっくり考えさせたほうが身につくんです。

自分で調べた結果、間違った答えに行き着くこともあります。
それでも、何かを調べるという過程ですごく頭を使います。

そこが重要なんですね。
それに、間違いを修正することは、友達と話し合う中で十分に可能です。

By田尻悟郎

(プロフェッショナル仕事の流儀9 File No.25より)

2008.08.22:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

一対一で向き合う

田尻の授業には名物がある。一対一で行う口頭の小テストだ。
生徒一人ひとりと直接話すことで、やる気を引き出し自信をつけさせる。

一定の数の小テストをクリアすると、その生徒は先生役となり他の生徒のテスト
を一対一で行う。
そこでは生徒同士の教え合いが始まる。

その間に、田尻は、授業に積極的でない生徒たちを一人ひとりまわり直接指導する。
とことん面倒を見るぞ、というメッセージを伝えるjことで、生徒の心の扉を開
くのだ。

コミュニケーションを図るのは授業中だけではない。
放課後も、英語に興味をもてない生徒をつかまえ、積極的に話しかける。
希望する生徒がいたら小テストを受け付け、じっくりと向き合う。

(プロフェッショナル仕事の流儀9 File No.25より)
2008.08.21:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

答えは自分で見つけさせる

田尻は、時折授業の中で、まだ教えていない言葉の意味を問いかける。
「May I ask はどういう意味? ハイ、スタート!」

田尻は、とにかく自力で調べるよう、生徒をけしかける。
生徒が答えを見つけるまで、待ち続ける。

生徒たちは、わからないから自分たちで必死で探してくる。
そうして見つけた答えなら、簡単には忘れない。

(プロフェッショナル仕事の流儀9 File No.25より)
2008.08.20:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]