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手紙がなぜ重要なのか

原稿を頼みたい作家には、必ず手紙を書きます。
手書きの手紙には、字の勢いとか、乱れとか、間違いとか、そういったものまで含めて伝わる特別な力がある。
だから、電子メールではだめなんです。

この世界は、ビジネスライクとは無縁です。どこまでもウエット。
一緒にお酒を飲むとか、手紙を書くとか、効率化できないことばかりです。

もともと文学というのは、無駄の中から生まれてくるものだと思うんです。
でも、その一方で、世の中に必要なものでもあるわけです。

By田原正康

(プロフェッショナル仕事の流儀10 File No.28より)
2008.09.28:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

感動をつくる

作品を読んだ時に、自分自身が楽器になったかように響く感性は常に持っていなければいけないと思います.
もっとも、作品のほうがあるレベルを超えてしまうと、読んだ感動は自分だけのものではないと確信できます。
本づくりというのは感動をつくるということではないでしょうか。

By石原正康

(プロフェッショナル仕事の流儀10 File No.28より)
2008.09.27:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

編集者の力

村上龍さんは、「13歳のハローワーク」の「編集者」の項で、
「企画力や文章力のほかに特別な神経が必要である」と書いています。

本当にそういったものがあるのだとしたら、
離れていても相手の思いみたいなものを感じる力であったり、
自らの念を発したりする力なのかもしれません。

By石原正康

(プロフェッショナル仕事の流儀10 File No.28より)

2008.09.26:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

全身全霊でほめる

作家にとって作品は子供、編集者は作品を世に出す助産婦。
作品の誕生を助けるために、石原が全力を注ぐ仕事がある。
原稿の最初の読者として作家に感想を伝えることだ。

感想の伝え方次第で作品に輝きや深みが増したり、またその逆もありうる。
石原は本当にいいと思った点を、言葉を尽くしてほめる。
心にもないことは決して言わない。

ネガティブな指摘をすることはない。
作家自身が、ほめられた点を考え伸ばしてくれことが大切。
ほめるときは全身全霊を傾けてほめる。

(プロフェッショナル仕事の流儀10 File No.28より)
2008.09.25:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

ベストセラーを連発する名物編集者

ベストセラーを連発する編集者・石原正康。
村上龍「13歳のハローワーク」。天童荒太「永遠の仔」、五木寛之「大河の一滴」・・・。
これまで手がけた本は100冊余り。5万部でヒットといわれる書籍の世界で、平均10万冊の驚異的な売れ行きを誇る。

山田詠美、渡辺淳一、よしもとばなな、宮本輝・・・。一流の人気作家が原稿を預ける、業界では広く知られた名物編集者だ。
並みいる作家から絶大なる信頼を得て、石原はベストセラーを生み続ける。

(プロフェッショナル仕事の流儀10 File No.28より)
2008.09.24:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]