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指導のポイントはどこにあるのか

例えば、絵画の場合、デッサンなどの基本はきっちり覚えていかないといけませんよね。
でも、そこから先は自分自身のアートの世界ですから、指導者が「こういう風に描きなさい」
といっても、いい作品はできないと思うんです。

それと同じように、効率的な走りなどの基本理論はみっちりやります。
あと走るのは選手自身ですから、自分で自分の世界を形にするのだと思います。

そのとき、私はただ見ているだけです。
選手に乗り移って、感じた気持ちをそのまま伝えます。

選手は一人で走っていると思うと、すごく不安な時があるんです。
走った後で、自分で確認すると同時に、指導者から一声かけてもらうと、
それだけでも全然違うんですね。

By高野進

(プロフェッショナル仕事の流儀11 File No.33より)

2008.12.03:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

自分で走ることと教えることの違い

私は自分のことを指導者だとは思っていないんです。
「選手とともに走る人」だと思っています。

選手は私から何かを得たいと思っているし、
私も選手と一緒に新しいものを生み出していきたい。

一方的に指導しているのではなく、
影響力はフィフティ・フィフティだと思っています。

By高野進

(プロフェッショナル仕事の流儀11 File NO.33より)
2008.12.02:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

新しい自分に出会う~陸上コーチ・高野進の仕事~

2003年、パリ世界陸上。
男子20メートル決勝のトラックに一人の日本人が立っていた。
日本短距離界のエース、末續慎吾。

見事なロケットスタートを切った末續は、スピードに乗り、世界一と呼ばれるコーナーワークで
並みいる強豪を押さえて三位に食い込み、銅メダルを勝ち取った。

その末續が、ゴールとともにまっさきに駆け寄った一人の男がいた。
陸上コーチ、高野進。
常識を破る走法で、末續を世界の舞台に引き上げた。
その指導法には、一人で世界に挑み続け、オリンピックの400メートルファイナリストに上り詰めた
孤高のアスリートの、経験と魂が込められている。

高野は、選手たちにこう語りかける。
「目指すゴールの向こうには、新しい自分が待っている」
選手たちに、世界中が感動するようなレースをさせたいという高野。
その視線の先に“世界”がある。

(プロフェッショナル仕事の流儀11 File N..33より)
2008.12.01:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

輿水精一のプロフェッショナルとは

ウイスキーブレンダーの仕事に限って言えば、熟成からつくり出されるうまみや香りといった世界を、
どれだけ製品の中につくり込めるかだと思います。
確固たる世界観、軸をしっかり持っていて、なおかつ自分の目指すものへ妥協せずに向かっていく
意欲と意識の高みを備えた人がプロフェッショナルではないでしょうか。

ブレンダーに限らず、プロフェッショナルと呼ばれる人はみな、軸がブレないでしょう。
自分の信じた目指すべきものをブレさせずに、徹底的にこだわって、その実現に向けて努力する人がプロだと思います。

(プロフェッショナル仕事の流儀11 FIle No.32より)
2008.11.30:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

自分の欠点はどこにあるか

ブレンドするときにいつも悩むのは、一つのバランスで、もう一つは個性なんです。
どうしたら個性が出せるのか、バランスとの兼ね合いをどうするかを考えるわけですが、
私はバランスを重視しがちなんです。
それは長所でも短所でもあるわけですが、それでは、独創的なウイスキーには到達しないんです。

By輿水精一

(プロフェッショナル仕事の流儀11 File NO.32より)
2008.11.29:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]