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「プロの気遣い」

プロフェッショナルの原意はラテン語で「前もって宣言する」。サービス精神ともいえる相手への配慮が潜在する。自分の価値観を押し付けるのは、アーティストであってプロではない。スポーツのプロは一定のルールに沿いながら、相手やファンなど周囲に自分の魅力をわかりやすく伝えられる人を指す。いくらプレーが上手でも気遣いができない人は孤立し、独りよがりになっていく。

(日経新聞「交遊録」日本ラグビー協会理事 平尾誠二より)
2006.11.18:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

「ボトムアップのうねりを起こせ」

IBMでは、世界の社員、取引先や社員の家族までが参加するオンラインセッション(通称Jam)を開催している。イントラネットを使った大規模なチャットのようなものである。この仕組みの特徴は、地位の高い人や声の大きい人が勝つという通常の会議の力学が働かない。誰が言ったかではなく、何を言ったかがすべてなのだ。Jamから生まれた成果は、参加した人が自分たちで決めたという意識があるから、浸透度が高い。ITを使ったボトムアップの仕組みとして有効に機能している。日本の価値や国のあり方を考える「ジャパンJam」のようなものを実施したらどうだろう。21世紀はボトムアップで物事を考え、世の中を動かす時代なのではないか。

(日本IBM専務・内永ゆか子・日経ビジネス「終わらない話」より)
2006.11.17:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

「奪われる日本」

郵政民営化はなぜ実施されたのか?
建築基準法はなぜ改正されたのか?
医療改革で自己負担が増え続けるのはなぜか?
司法改革はなぜ行われるのか?
独禁法改正で談合の摘発が続発するのは?・・・。

そこには恐るべきシナリオがあったのです。
「年次改革要望書」というのを聞いたことがありますか?
実は、私も全く知りませんでした。
それは、アメリカによる日本に対する「規制改革要望書」なのです。
背景には外資というアメリカ資本の圧力が・・・。
そして、それは、ほぼそのシナリオどおり進んでいるのです。
このままでは、「弱者」が切り捨てられ、「中小企業」が切り捨てられ、「地方」がが切り捨てられ、「弱肉強食」の非情な日本になりかねません。

「奪われる日本」(関岡英之著・講談社現代新書・700円)を一人でも多くの人に読んでいただき、行動を起こさねばならないと決意しました。是非、ご意見をお寄せください。
2006.11.10:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

「低温発酵する若者たち」

現代の若者は学生運動のようなイデオロギーに頼って一本筋に集団で行動するようなことはしないが、心ある若者は、各人がじっくりと人生の課題に取り組んでいる。これは、高熱で燃え上がるのではなく、「低温発酵している」ように思える。我々も若者や子どもをどうするか、と考える場合も低温発酵で頑張っていかなくてはいけないのではないか。大人が急にエネルギーを結集して、押さえつけようとしても効果は上がらないだろう。一挙に「よい改革」があると張り切るのではなく、むしろ、職種や年齢の違う人などが、もっと実情を明らかにし、それを踏まえて考えるべきではなかろうか。マスコミも、暗いニュースや事件ばかりを取り上げるのではなく、自分の足で相当歩き、「低温発酵」で、しっかり生きている若者の記事を書いてこそ本当の記者と言えるのではないか。結局それは日本の未来をどう考えるかにつながってくるのだから、志を同じくする人がチームを組んで協力し合う体制もできると思う。

(「縦糸横糸」より)
2006.10.30:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

「勝者は正しいか?」

アメリカ人は正しいことが好きである。しかし、強力に正しいことをすすめ、「勝者は正しい」と考え始めると、これに対抗していくのは実に大変である。そこには「勝者のはにかみ」などというものは存在しない。敗者の悲哀が重なっても、それを表明するのは負けにつながるので、どんな方法でも相手を倒すという強烈な憎悪しかない。現在、グローバリゼーションを最も主張している国が、このような生き方を中核としていることに注意が必要だ。わが国も色々なところで「競争原理」を持ち込んでいるが、これは日本にとってある程度必要なことであろう。日本式の「相互寄りかかり」の甘い生き方では、国際社会において生き残っていけない。しかし、グローバリゼーションの掛け声にのせられ、無自覚にアメリカの尻馬に乗っていると大変危険な目に遇うだろう。ここに示した困難さと危険性を自覚しつつ、一歩一歩前進していくほか仕方ないのであるが、そのためには、日本の現状をしっかりと把握しておくことが重要である。

(「縦糸横糸」より)
2006.10.29:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]