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小寒から大寒へ

一月になり
寒さも冬のど真ん中ですね~。


我が家の二階に上がる階段に
西向きの窓があるのですが
いつもそこから
晴れていれば鳥海山が見えます。

しかし目の前の車庫に
雪が1m以上積もってくると
景色は全く見えなくなります。

今年もそんな季節です。

寒さよりも積雪で感じる新庄の冬。

晴れた日は
雪下ろしのために
街中のいたるところで人の姿を見かけます。

夏には見られない活気。
楽しくてやっているわけではないのですけれどね。


「晴れた日は救急車が大活躍だな」と
義父さんが呟いたりします。

ようは、雪下ろしによる事故が増えると…。
確かにそうなのです。
みなさん、お気をつけ下さい。


久々に家族全員が風邪を引きました。

やはり最初は三女。
まんまとうつってしまうと悔しいです。

それでも今年は保育所を休んだ日はそれほどなく
子供たちの体が
だんだん丈夫に、
強くなってきているのを感じます。
長女なんてほとんど風邪をひきません。
今回も一人だけケロリとしていました。


2月ともなると
日も長くなり
凍てつく空気も緩み始め…。

そうなるとあっという間に春ですね。

どんなに長くても冬は必ず終わる。

真冬のどん底から少しずつ春の兆しを感じるこの季節、
実は少し好きだったりします。

夏から冬になるような物悲しさとは違い
厳しい季節の中にも
上昇というか再生の喜びみたいなものがあるので…。

冬至を過ぎて

先週あたりからすごい雪ですね。
昨年ほどの雪を見ることはしばらくないと思っていましたが、
もしかしたら今年も…。

これからが冬本番と言うところですが、
私は冬至というと
実は少しほっとします。

底にきた、という感覚があるのは
日の出とともに生活している人に
共通の感覚かもしれません。

これから半年も、
毎日、日の長くなっていく朝を過ごせるのが
嬉しいのです。

毎年たぶん同じことを書いていますね。

逆に夏至はちょっと淋しい日なのです。
それからが夏本番だというのに、
毎日少しずつ、日が短くなっていくのです。

早起きは好きなのですが、
日の出前に起きると
上手に体が目覚めないので
日の出時刻にはけっこう敏感です。


年末を迎えて、
ようやく自分の身の回りが片付いてきました。

忙しさが一段落しても、
何かとすることが多かったです。
いかに多くのことを先延ばしにしてきたか
まざまざと実感させられました。

家の中も片付かず、
パソコンみたいに
モノがいっぱいあると動作が鈍い感じです。

畑も一段落し、
人と関わる仕事も一段落し、
再び内にこもる冬の始まりです。

冬はじたばた動かないことにしています。
どこかに出かけるといっても
せいぜい実家に行く程度でしょうか。

手仕事が大好きな私としては
たとえ何ヶ月でも家の中にこもっていられる自信があります。
(実際には外に出ないとおかしくなると思いますが)

家の中に、
私を待っていたシゴトたちがたくさん!
わくわくが止まらない~。


夫の転職やら
環境の変化もいろいろありました。
現在は生活ペースを立て直しているところです。

夫の休日が減り
出勤時間が早くなった分
家事育児負担もほとんどが自分にかかってきます。

これはしばらく
フルタイムで働いたりするのは不可能かな、と思いつつ
やりたいことは我慢できないので
いかに効率的にやるか考えます。
(そういう時間が大好き)

そんな思索の時間がまた
仕事にもつながったりして。
(「暮らし」に関わることをしていると一石二鳥ですね)

いい仕事をするには
結局、自分の足元がしっかりしていないと
全部が中途半端になると思っています。

ときには息抜きもしつつ、
というか、全てのことが息抜きでもあるという
なかなかおもしろい(そしてありがたい)状況です。

そんな恵まれた環境にいて
家の中のことをおろそかにしておく気にはなれません。


今年は余裕がなくて
仕事や子供たちのことを優先するあまり
自分の生活そのものや夫のことに
目を向ける時間が少なかったので
そこは反省点だと思っています。

余裕がなくては、これまたいい仕事も出来ない。


小さくまとまる、というのではなく、
もっと地盤を固めるために
内に向けるためのパワーを
使いたいと思います。


来年はもっと
完成度の高い何かを
表現できればと思っています。

まずは畑ですが、
植えるものもぼちぼち決まってきました。


カフェに使う食材は
パートナー家族と一緒に。

そして綿花。面積を増やします。
同時に染色に使う作物も育てます。
まずは日本の三大色素、
藍、紅花、紫を柱にいくつか。

ラズベリーを女性メンバーで一緒に育てます。
(一緒に管理してくれる方、募集中♪)
↑主婦の方など大歓迎。


個人としてはカフェを、
「あすか工房」としては
綿花とラズベリーに力を入れていきます。


ワークショップ形式にしていくか
ゆるい家庭菜園形式にしていくか
冬の間に構想を練ろうと思っています。


そのほか、いくつかのプロジェクトに混ぜてもらっているので、
一緒に何かをおもしろいものを作り上げていきたいです。


そして最後に一つ。

イベントか何かをやろうかな、と思っています。

今までのように
人を助けるといえば聞こえはいいけれど
人に寄りかかってやっていた何かではなく
自分が主導で背水の陣を敷いて
本気で何かを体現すること。

人に寄りかかること、
人に寄りかかられることの心地よさをあえて捨てて、
全ての責任を自分でとる。

しかし一人で全てを作り上げるのではなく、
いろんな人に関わってもらい、
ちゃんと自分で陣頭指揮をとる。


今まで、自分の全てを出し切ることを
躊躇してしまうことが多かったけれど、
誰にも遠慮せず、
しかし納得してもらえるものを作る。


今年もらった嬉しい言葉の中で
よく覚えているのが
「あなたはもっと好きなことしていていい」
「自分からおさえずに出し切れ」

よく聞いてみると
なよなよな私に喝を入れる言葉かもしれませんが。


こだわりが強い(強すぎる)と
よく言われるので
人を遠ざけてしまわないように
無意識に抑えることはよくありました。

(でもブログとかにはたまにぶつけてますね)

こだわりすぎて
一人でがんじがらめになることが、
昔からよくあったので
自分なりの処世術だったのかもしれませんが
来年はリミッターはずしていきたいものです。

寒露

寒露:露が冷気にあたって凍る頃


つい1ヶ月前までは
エアコンをつけていた気がしたのですが
あっという間に
暖房の季節になりました。

季節の変わり目は体調を崩しがちです。
今回は子供たちは
まだ誰も風邪を引いていません。
(まあ、時間の問題のような気も)

おたふくを乗り越えて
少し、たくましくなった気が
しないでもない子供たち。

三女の二重あごは
決しておたふくで腫れたから
というわけでもなかった事実(笑)
同じ時期の次女より
体重もかなりあります。


今年は一気に寒くなったので
衣替えにあまり迷うことがなかったのが
よかったといえばよかったのかもしれません。

10月に入って
半袖を着ようなんていう日は
一日もなかった。

…と思いきや、
今日の日中はかなり暑かったです。

気候が一定しないと体もついていきません。

これが春ならば
暑くなるならさっさとなってくれ、と思うのですが
冬に向かうとなると
その厳しさがわかっているから
さっさと寒くなってくれ、とは
どうしても思えません。


雪国は
雪の積もっている間は
農作業が一切ないので
損をしていると思っていたのですが
いっそ雪が積もってしまえば
気持ちも切り替わり
別のことに邁進しよう、という
原動力になる気もします。

いい意味での諦めがつくというか。

これから雪が降るまでの間
畑のラストスパート。

子供たちの体調も元に戻り
気合が入ります。


とはいえ、新しいものを
植える時期ではないですね、もう。


今年はいい体験が
たくさん、たくさんできました。

と、ついついまとめに入ってしまいます。
今年はまだまだ終わらないのですけどね。

彼岸花

  • 彼岸花

去年まで彼岸花というものに
あまり目がいかなかったのですが
今年はやけに目につきます。

なんとも不思議な花です。

実家にも咲いていました。
なぜ今まで知らなかったんだろう?


子供たちのおたふく騒動が収束して
いつもの日常が戻ってきました。

庄内に行ったときのことや
イベントや
会いに行った農家さんのこと、
書きたいことはいっぱいあるのですが
9月に後回しにしたことがありすぎて
まだまだ手が回りません。


夫の仕事場が変わり
日祝が休みになったことが
せめてもの救いです。

今まで休日に
子供たちと自分だけだったので
父役もせねばと
気負いすぎていたかもしれません。


忙しい日々ではありますが
とても穏やかな心境です。


パパのいる休日といえば
保育所関係のイベントか
町内会の何かか
とにかく用事のあるときだったので、
何気ない休みの日に
パパと子供たちがのんびり、ということが
これまでほとんどありませんでした。

普通の人にとっては
当たり前の日常なのかもしれませんが
それが実現したのが
何だかとても嬉しいです。

暮らし考房さん



金山町にある
暮らし考房さんへお邪魔してきました。

ずっと訪れてみたかった場所であり
念願がかないました。

県の研修制度を利用し
藍染めと暮らし全般に関して
学んできました。


この日、お話をうかがったのは
栗田キエ子さん。

ご家族で考房を営まれているのですが
私が勉強したかったのは
やはり女性目線での”暮らし”そのもの。

自分が思っていた以上の学びを
たくさん得てきました。




最初は染めに関することを中心に教えてもらいました。

藍色のドラム缶には、
本藍染めの液が入っています。

発酵臭があります。
もう、数年来
発酵系とは仲良しの私なので
イヤな匂いでも何でもありませんでした。




収穫して干してある藍を見せてもらいました。

私が植えた藍と状態も似ていて
手探り状態でも間違ってはいなかったことに
とりあえずほっとしました。


藍染めをしながら、
いろんなお話を聞けました。

手順は覚えやすいので、
手を動かしながら、
風景を見たり、
お話をしたり。


液につけ、空気にさらし、を3回繰り返し、
濃紺に染まるスカーフ。

柄も自分でデザインできます。

箸や小石で縛って模様をつけたりと
やり方は何通りもあります。

私は糸で縫って模様をつけるデザインを選びました。

液につける回数を増やせば増やすほど、濃く染まりました。

染めも科学という感じがします。

草木染めは、
一種類の草木で緑は染められませんが、
たとえば
紅花染めの黄色と藍染めの青で
緑を染め上げることも出来ます。




最後に水の空気と触れさせます。

流水にさっと流したときに
濃紺が目の覚めるような藍色に変化します。




ただ干していても、絵になる…。

ちょっとそこに置かれたものでも、
全てが絵になるのです。

風景も暮らしも全てが素敵で
改めて尊敬の念がふつふつと。


私が目指すものというのがあるのなら
一つの形がここにある、という場所です。

私は家が農家ではないし
家族全員で営む工房を作れない状況にあるけれど、
仲間とはじめる工房なら出来る。

そのお手本としたい場所が
ずっとずっと
暮らし考房さんだったのです。


キエ子さん曰く。

のんびりと、
無理のないように。

私もよく自分に言い聞かせる言葉ですが、
自分で自分に届かないその言葉。

キエ子さんが発すると
すとんと心に落ちるようでした。


生活に対するスタンスが一貫していて
その芯がおろそかになることがないのだと思います。

夕食を出す民宿ではなくB&Bというスタイルを選び
冬期間は染めもお休みになります。

基本に農業があり
他のものは全て
生活を愉しむために自分たちがやっていたことが
考房の活動に派生したものに過ぎないという感じです。

もとから「なりたい何か」があったのではなく
人から求められるうちに出来上がったものや、
お客さんと共同で作り上げた何かだったりするところに
私の次へのステップのヒントをもらった気がします。


次に進む活力となりました。

今日という日があっただけで
あとは今年一年頑張れそう、くらい。