FPのひとりごと
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中庭の学生服��
その後 勿論のことだが
彼女とは なんの進展もなかった
海での会話の中で 現役の看護師であることはわかった
が 残った思い出は ただそれだけだった
彼女にとっては 迷惑この上ない話であったろう
自分のあずかり知らぬところで 勝手にイメージを作られ
そのイメージとちょっと違うということでガッカリされ
それでもなんとか食いつこうとする男に惚れるわけがない
つくづく馬鹿な男だったのである 僕は
でも いまだに あの出会いのシーンは忘れられない
もう彼女のパーソナリティーとはまったく別の次元で
あの出会いのシーンは心のメモリーに生きている
それでいいのではないか そう思うようにしている
それから十数年後 時は流れに流れた
30代前半だった僕は 成人病検診に出かけた
仲間と一緒で“γGTP”や中性脂肪が気になっていた
検査衣を着せられて 次の検査を待っていると
そこの病院の看護師さんが僕の前を通り過ぎた
別に見るでもなく彼女の顔をちらっと見た
細面ではあったが全然化粧っけのない顔だった
通りすぎて ハッとした
彼女だった まちがいなく
追いかけて 声を掛けようとした
もう お互いに過去を笑える年齢になっていたし・・
でも 僕には追っかける勇気がなかった
彼女の表情には 明らかに生活感が滲み出ていた
母親とか主婦とかの溌剌とした生活感ではなく
どちらかと言えば 疲れた生活感がそのまま滲み出ていた
『 ・・・・ 』
見てはいけないものを見てしまったのだった
時の流れというのは ほんとに残酷なものである (完)
2011.01.22:
tnw
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すきだったのに・・・
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中庭の学制服��
待ち合わせ場所に彼女が現れた
自分できっかけをつくったのに
巻き込まれてしまったような妙な感覚だった
僕にとっての彼女のイメージは出会いのときままだ
あのときのまま 心のどこかにしまってあった
きれいな人だった
まぶしかった
でも
“彼女”ではなかった
もちろん彼女に間違いはないのだが
あの時の彼女ではなかった
それは大人になったとか成熟したとかではなくて
私が勝手に膨らましたイメージの延長線上に彼女はいなかった
でも 今目の前にいる彼女は十分に魅力的だった
海までの道すがら 僕は“あの出会い”を力説したが
彼女は覚えているような いないような・・
空回りが僕の気持ちを少しずつブルーに染めていった
海辺で二つのカップルになった
ボートを漕ぎながら いろいろと彼女に話しかけたが
会話は続かず ボートも二人も漂流した
帰路の車内 私の心はブルーそのものだった
2011.01.20:
tnw
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すきだったのに・・・
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中庭の学生服��
時は流れ 学生だった僕は夏休みで帰省していた
友達とたむろしていたいつもの喫茶店で
二人で海へのドライブを企んでいた
『誰と行く?』
『○○ちゃんは?』
『いいねー』
最初に同級生の女の子からOKを取った
あともう一人 女の子をというとき
なぜかふと僕は彼女の名前を漏らした
中学校の廊下での出会い以来一度も会っていない彼女を
彼女との出会いは まるで夢の中のような感じだった
ゆったりした時の流れ 微笑み 華奢な後姿・・
たぶん初恋なんだろうが 恋愛とはいえないものだった
なぜか僕は彼女のことを追いかけたりはしなかった
中学生だった僕が うぶであったことも確かだが
壊したくない大事な思い出であったことも確かだ
どこでどう繋がったのか 今となってはわからないが
彼女に連絡がつき しかもドライブに来てくれるという
考えもしなかった急展開に嬉しさと不安が湧き上がった
そして数日後 4人は海までのドライブにでかけた
2011.01.19:
tnw
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中庭の学生服��
秋の穏やかな夕方だった
バスケットボールの練習を終えた僕は
練習場である学校の中庭のコートに
制服の上着を置き忘れたことに気付いた
廊下を教室めがけて歩いていた僕は
気付いた途端に きびすを返してコートに向かった
僕がコートの出入り口に近づいたときに
廊下の反対側から少女がゆっくり歩いてきた
少女は僕より二三歩早く出入り口に辿り着くと
ボードの支柱に横に二つ折りで掛けてあった僕の制服を
廊下から手を伸ばして取ると 縦に二つ折りにして僕に返してくれた
『ありがとう』
『どういたしまして』
そして彼女は何事もなかったように通り過ぎていった
僕はしばらく彼女の後姿をぼんやりと見ていた
どうして彼女は僕の制服に気づいたんだろう
どうして彼女はあんなにさりげなかったんだろう
どうして・・・
彼女の華奢な後姿を見つめながら僕は佇んでいた
それは僕の初恋だった
2011.01.18:
tnw
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最後のスーパースター
レオン・ラッセル って おっさん 知ってる?
知らんやろなー
知ってたら かなりのマニアや
もう 消息を絶って25年ぐらいにはなるであろう
別に死んじまったり 行方不明になったわけじゃない
自分で勝手に 表舞台から降りてしまっただけ
結婚して 幸せボケで フェードアウトしてしまった?
こやつ 絶対 ドラッグ キメとるぞ っちゅう曲もあったから
そっち方面で ダメになった可能性は大いにあるが・・・
曲? カーペンターズが歌ってた『マスカレード』
あれが有名だ あれを作って歌ってた おっさん
それが レオン・ラッセル だ
独特のしわがれ声 だみ声を ヤケクソみたいに搾り出し
おっさん しか歌えないような節回し(グルーブ)で歌ってた
私が おっさん を知ったのはラジオだったかTVだったか
いまとなっては まったくもって定かではないが
NHKのTVで見た おっさん の印象は強烈であった
ヒッピー(知らない?)みたいに髪もヒゲもぼうぼうでとにかく汚い
その汚い おっさん が『マスカレード』『A Song For You』みたいに
繊細で 詩的で ドラマチックで 切ないラブソングを歌う
その“落差”にまずビックラこいた(昭和な?表現ですまぬ・・)
いろんな曲を聴いてるうちに その音楽性の高さにも目を見張る
才能の発露の仕方が若干“アブ”だが 才能そのものはスゴイ!
カーペンターズ アレサ・フランクリン ジョージ・ベンソン・・
錚々たるアーティストが彼をカバーしているのもわかろうというものだ
彼は『最後のスーパースター』と呼ばれた
それは20世紀最後と言う意味なのか 文字通り“最後”なのか・・
でも そこにこめられている“思い”はなんとなくわかる
レオン・ラッセルの前のスーパースターはビートルズであろうから
レオン・ラッセルで打ち止めにする わかる! わからいでか?
逆に言えば ビートルズに“止めをさせる”のはレオンしかいない
桑田は高校時代 レオンの『タイト・ロープ』を愛聴してたって
うれしいねー
2010.04.13:
tnw
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好きだったのに・・・桑名正博
桑名正博というミュージシャンに
特別 興味・関心があるわけではない が
ファニー・カンパニー時代の『スウィートホーム大阪』
この曲を聴いたときには 心底ぶっとんだ!
自分の中では 日本のロック史の分岐点はサザンだ
サザン以前 日本のロックは氷河期を迎えていた
FMの特集番組でぐらいしか聴く機会はなかったが
みんななんか大きな勘違いしてない? ってな感じの
独りよがりで内向的でスケールもサイズも小さな業界だった
そんなときに『スウィートホーム大阪』に出会った
“あんさん 新聞読んではりまっか 排気ガスはひどいし
事故も多まんな そんでも やっぱりワイは大阪が好きなんねん”
どぎつい大阪弁を軽快に歌い上げる桑名のボーカルがごっつええ感じやった
肩肘を張ったところがなく 外向きで音楽的なレベルも高かった
『東のキャロル 西のファニカン』とか言われていたが
私は圧倒的にファニカンが桑名正博が好きだった
ところが ソロデビューしてからは
『哀愁トゥナイト』以下ずらーっとロック風歌謡曲のオンパレード
『セクシャルバイオレット�癸院戮�ヒットしてスターになったが
自分たちのスタイルを貫いていたキャロルの方がまだましだった
あんだけ才能があんのに 結局花を咲かせずにフェードアウト
今でも大阪弁をあれだけファンキーに歌える歌手はいないと思う
好きだったのになー
2010.03.28:
tnw
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