真夏の強い紫外線や台風などの雨風にさらされる屋根は、定期的な
点検とリフォームが欠かせない場所です。正しいメンテナンスをすれば
家の寿命だけではなく、耐震性や断熱性もアップします。
屋根のリフォームには、おもに「塗装」「葺き替え」「カバー工法」の
3種類があります。なかでも、最も手軽でコストを抑えられるのが「塗装」です。
塗装には、塗料のもつ防水機能の働きで雨水の侵入を防ぐ役割があります。
しかし、紫外線や雨風にさらされることで塗料は少しずつ劣化し、
新築から10年ほどで防水機能がなくなるとされています。定期的に塗り替えを
行うことで家の寿命を延ばすことができます。一般的な塗り替え時期の目安は
ストレート屋根、金属屋根、セメント瓦では、およそ10年に1回です。
一般的に築30年を過ぎた家は、葺き替えなどの本格的な屋根リフォームが
必要になります。葺き替えとは、下地を含む古い屋根材をすべて撤去し、
新しい屋根材に取り換えることです。屋根を全部取り換えるため工事も
費用も大がかりになりますが、屋根が新築同様に生まれ変わるので
家の寿命が大幅に伸びます。また、最近の屋根材は昔に比べて性能が向上し、
軽量化が進んでいるのもポイントです。屋根が軽くなると建物の重心が
低くなるるので、おのずと耐震性もアップします。
本格的な修繕で費用を抑えたい場合には、カバー工法という選択肢もあります。
カバー工法とは、既存の屋根に新しい屋根をかぶせるものです。屋根が
二重になって重くなるため、耐震性が下がるリスクが心配されますが
最近は、軽量の金属屋根が主流となり、その心配も少なくなりました。
金属屋根は、カビやコケにも強いため、劣化しにくく美観が長持ちする
メリットもあります。なかには、特殊な加工により、遮熱・断熱性能が
上がるうえ、20年ほど塗り替えが不要なものもあります。
遮音性に優れたものなら雨の音も気になりません。カバー工法は、既存の屋根を
撤去しないので屋根材の処分費がかからず、工期が短いのも特徴です。
住みながらのリフォームも可能です。ただし、既存の屋根を下地として
利用するので、傷みが激しい場合は施工できないこともあります。
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