今日は、山形美術館で開かれている
「高橋コレクション・マインドフルネス2017」へ♪
「日本の現代アートがここにある!」のキャッチフレーズ通り、
草間彌生さん、奈良美智さん、村上隆さんなどなど、
80点もの多彩な作品が展示されていて、一点一点がすごいパワー!
アート・シャワーをたっぷりあびてきました(^_^)
アート・パワー
山形和傘
昨日は、山形市文化遺産塾へ。
山形でただ一人の「山形和傘」の職人・古内清司さんのお話をお聞きしました。
「山形和傘」は約230年の歴史があり、
最盛期には山形近郊で100軒を超える和傘業者が店を構えていたとか。
それが今では、洋傘の普及とともに古内家だけになってしまったそうです。
日本ならではの繊細な技と粋から生まれた「山形和傘」。
雨の日にさしたら、きっと雨音も優しく聴こえて、雨の日が好きになりそう。
3代目で、お祖父さんやお父さんの技を受け継ぎ、
「山形和傘」の伝統を守ってきた古内さんのお話をお聞きして、
伝統文化は、自然に「残る」「伝わる」ものではなくて、
先人の技や思いを「残す」「伝える」人がいてくださるからこそ、
受け継がれていくものだと実感しました。
この道ひとすじ、将棋駒とともに
『この人生、天の恵みよ』
天童市 森 天恵さん
森天恵さんは、天童将棋駒の書き駒の職人さんで伝統工芸士の方。
天恵の名の通り、「天の恵みを受けてきた」という人生の歩みを綴ったのが
『この人生、天の恵みよ』です。
語り手のお話をお聞きして、それをもとに文章をつくる「聞き書き」で、
文章作成から編集・制作までお手伝いしました。
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大正15年生まれで、生後わずか84日目で父親が亡くなり、
母を助けるため、10歳の頃から将棋駒の文字書きをしたという森さん。
若き日、海軍航空隊に志願、特攻隊として出撃する前日に終戦となった戦争体験、
小さな駒に漆を置くように文字を書いていく「書き駒」の難しさ、
独自にコツコツと調べてきた天童将棋の歴史、
工夫を重ねて「矢印駒」や「英語駒」をつくったことなど、
昭和から平成と、激動の時代を力強く生きてきた姿を記した一冊となりました。
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家族でも、思い出話をゆっくり聞く機会は少ないないものです。
一緒に暮らす森さんの娘さんも
「父の若い頃の話は、あまり聞いたことがなかった」とか。
将棋駒とともに歩んできたお父さまの歩みを残せた…と喜んでいただきました♪
亡き奥さまの命の軌跡
『笑いの青春』
山形市 松木賢弥さん
亡き奥さまの「命の軌跡」を残したい…と
山形市の松木賢弥さんからお話をいただいて、
追悼本『笑いの青春』の編集・制作をお手伝いしました。
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三回忌を終え、ようやく少し気持ちも落ち着いた頃、
まだ60代で逝った奥さまを偲び、
「妻の生きた証しを残してやりたいと考えた」と松木さん。
タイトルの『笑いの青春』は、
つねに笑顔を大切にされていた奥さまご自身が楽焼きの皿に書いた
ご夫婦の想いのこもった言葉です。
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松木さんが天国の奥さまに宛てた手紙、出会いと結婚、子育てのこと。
家族や夫婦で出かけた旅行の思い出のあれこれ、
職場の同僚や高校時代の友だちから寄せられたメッセージなど、
『笑いの青春』の1ページ1ページに奥さまの人生の足跡が記されています。
「これからの人生を前向きに、いきいきと過ごしていくことが、
妻の気持ちに添うことになると思います」とおだやかに微笑む松木さんを、
奥さまが遠くの空から優しく見守っていらっしゃるようです。