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9月の体験学習室
9月の体験学習室についてお知らせいたします。 季節企画は 「重陽の節句」(8/22(金)~9/23(火祝)) です。 造形体験は 「簡単版画をつくろう」(8/22(金)~9/23(火祝)) です。 版画と言っても、刃物は一切使いません。スチレンボードをねんどべら等でへこませて、版を作ります。ローラーでインクを付けて、半紙にうつしとったら、簡単版画のできあがり! 版画家やデザイナーになりきって、版画づくりを楽しんでください。 ※ご利用の際は感染予防にご協力ください。 ※発熱や、風邪症状のある方はご利用をお控えください。 ※5人以上のグループでのご利用は、事前にご相談ください。 ※定員は20名です。混雑時はお待ちいただくこともございます。 それではご来館を心よりお待ちしております。 お問い合わせは 米沢市上杉博物館0238-26-8001までどうぞ。2025.08.21 -
企画展「藍のものがたり紅花のものがたり」みどころ
ただいま開催中の企画展「藍のものがたり紅花のものがたり」のみどころを紹介いたします。 みどころ① 『浅葱色麻地菊水模様裏紅染女児着物』藍染に手描きの菊模様を配し、裏地は紅染めです。紅色のもので身体をつつむことで疫病(特に天然痘)を除けるとの言い伝えがあり、可愛い女児の成長を願った着物です。美しい紅色を是非間近でご覧ください。 みどころ② 昭和26年、中学理科教師の鈴木孝男は、幻の花、紅花栽培復興に取組みます。その後88年の生涯をかけた紅花染研究の成果は、県内のみならず国内の染色関係者にも大きな影響を与えました。本展ではその知られざる研究の一端を紹介しています。 みどころ③ 藍と紅花の色彩には、玉虫色に輝く瞬間があります。藍建てでは、「もう染められますよ」という合図の藍華、紅花は高純度の口紅、笹紅です。発酵という過程が美しい色彩を生み出す二つの色。計り知れない自然の力を感じます。 みどころ④ 1%しかない紅の色素を取り出すために、黄色色素が染まらない麻や綿を赤色色素で染色し(ぞくといわれる)、それを灰汁につけ再抽出します。この純粋な紅の染色液で幾度も染めることできらめくような色彩が生まれるのです。 みどころ⑤ 長板中形は型紙で糊置き防染する技法です。表裏に寸分違わず糊置きされ、藍に浸され白地が際立つ浴衣地になります。江戸時代木綿の普及とともに大人気となった藍染。染め残すことで表れる白い模様の美しさと伝統の技術を是非ご覧ください。 みどころ⑥ 奈良時代、紅花の濃染は「紅の八塩」といわれ何度も染められた深紅のことでした。高価で『禁色』となっても平安貴族たちを魅了し『韓紅』と呼ばれ憧れの色となりました。高い染色技術で染められた様々な紅染の色彩を堪能しにご来館ください。 みどころ⑦ 藍と紅の色彩は様々な伝統技術でさらに美しさが際立ちます。「紅藍暈地相良玉結刺繍桜流水模様小袖」は藍と紅花の暈染めに玉結びを繰り返して模様を表現する相良刺繍の立体感が見事です。裾に描き出される美しい情景から目が離せません。 みどころ⑧ 静かな展示室で美しい手技と自然の色彩の着物たちを見ていると、糸や布をなぜ染めたのかをしみじみ感じる事が出来ます。美しい色は、日本人の暮らしと心を様々な意味で豊かにしてきたのですね。 皆さまのご来館を心よりお待ちしております。 【お問い合わせ】 米沢市上杉博物館 0238-26-80012025.08.21 -
【次回展示予告】特別展「上杉謙信の祈りと信仰」
9月13日(土)よりはじまる特別展のお知らせです。 特別展「上杉謙信の祈りと信仰」 戦乱が数多く繰り広げられた戦国時代は、戦勝を祈念する軍神が一挙に勃興した時代でもありました。この軍神を信仰する形は、武将が身にまとう武具や刀剣に意匠として施されています。上杉謙信も飯縄権現や毘沙門天等の神仏を篤く信仰しており、謙信ゆかりの工芸品にその様相がうかがえます。 また、上杉家は真言宗を信仰する全国的にも数少ない大名家です。この発端は謙信と高野山との密接な関係に求められ、謙信への崇敬とともに江戸時代に引き継がれていきます。特に、米沢城本丸に設けられた御堂は、謙信への崇敬がうかがえる代表的な事例であり、全国的に見ても珍しい城の造りと言えます。 本展では、上杉謙信が信仰した軍神や宗教を主軸に置き、その後米沢藩上杉家に引き継がれていく信仰のかたちを、主に謙信にゆかりある多様な文化財から紹介します。 【会期】前期:9月13日(土)~10月13日(月・祝) 後期:10月18日(土)~11月16日(日) ※展示替え:10月14日(火)~10月17日(金) 【休館日】9月24日(水)、10月22日(水) 【開館時間】9:00~17:00(チケット販売は16:30まで) 【入館料】一般800円(640円)/高大生500円(400円)/小中生300円(240円) ※( )は20名以上の団体料金 ※常設展とのセットのみ販売 【ギャラリートーク】 担当学芸員による展示解説 ※申込不要 日 時 : 【前期】9月13日(土)、10月4日(土) 【後期】10月18日(土)、11月8日(土) いずれも14:00~ 会 場 : 上杉博物館 企画展示室 定 員 : なし 参 加 費 : 特別展入館料 担 当 : 池野 理(当館学芸員) 【講演会】 ※9月10日(水)9:00より申込受付開始 「謙信の軍神、軍神の謙信」 日 時 : 10月25日(土) 14:00~ 会 場 : 伝国の杜 2階大会議室 定 員 : 80名 参 加 費 : 無料 講 師 : 早稲田大学社会科学総合学術院教授 黒田 智 氏 お申し込みは 申込TEL:0238-26-8001 申込Mail:welcome@denkoku-no-mori.yonezawa.yamagata.jp ※メールでお申込みの際は、聴講される方全員の【名前、住所、電話番号】を明記してください。 特別展の主な展示資料等、詳しくは 当館ホームページ をご覧ください。 皆様のご来館を心よりお待ちしております! 【お問い合わせ】 米沢市上杉博物館 0238-26-80012025.08.06 -
8月の体験学習室
8月の体験学習室についてお知らせいたします。 季節企画は 「盂蘭盆会」(7/25(金)~8/20(水)) です。 造形体験は 「折ってぽたぽた紙のおりぞめ」(7/25(金)~8/20(水)) です。 毎年恒例の「おりぞめ」ですが、今回はスプレーボトルを使用して、一味違った作品づくりを楽しみます。 もちろん、「紙を折って染料につける」という普通のおりぞめも楽しめますよ。 作った本人もどんな模様ができるか、開くまでわかりません。偶然できあがった模様を味わいましょう。 ※ご利用の際は感染予防にご協力ください。 ※発熱や、風邪症状のある方はご利用をお控えください。 ※5人以上のグループでのご利用は、事前にご相談ください。 ※定員は20名です。混雑時はお待ちいただくこともございます。 それではご来館を心よりお待ちしております。 お問い合わせは 米沢市上杉博物館0238-26-8001までどうぞ。2025.07.24 -
令和7年度 上杉文華館「謙信・景勝に手紙を出す」⑤
令和7年度の上杉文華館は「謙信・景勝に手紙を書く」と題して、国宝「上杉家文書」などを展示します。 戦国時代、書状は一定の規則に則って書かれました。このような規則を書札礼といい、差出人と受取人の関係が反映されていました。それをまとめた書札礼書 も作られました。そこには差出者の社会的地位に応じた規範が示されています。その適用は厳密であり、ゆえに実際の書状の書き方から両者の関係を知ることも できます。東国の大名間では、差出は実名に花押、宛名は名字に殿の尊称という表記が、原則的に対等な関係を示していました。特別な内容や礼状などでは、宛名に「謹上」のような上所、差出の実名に官途や姓などを加えて厚礼とし、より丁寧な気持ちを表すこともありました。 永禄4年(1561)、謙信(長尾景虎)は上杉憲政から名跡と関東管領の地位を譲られ、上杉氏を名乗ったことはよく知られています。これによって謙信、景勝 はその地位に応じた書状を受け取ることになりました。宛名には、「上杉殿」や「上杉弾正少弼殿」などの名字を冠したもの、「山内殿」や「越府」、「春日山」 などの地名を記すもの、また本人ではなく、報告を求めて側近に宛てたものなどがみられます。これらは差出人の立場によって選ばれますが、その基準をみていくことで、謙信や景勝の地位、諸大名家の権力構造、東国社会の変容などがみえてくると思われます。 2025年度はこの解明に取り組んでいきます。 第5回《山内殿Ⅲ…飛騨》 【展示期間】7月24日(木)~8月26日(火) 展示目録は こちら 第5回は、飛騨 ひ だ (岐阜県)の領主をみていきます。上杉謙信への宛名に「山内殿 やまのうちどの 」を使用する領主は飛騨にもいました。ここは室町幕府の関東支配に組み込ま れたことはないので、その礼的秩序の影響は受けず、むしろ飛騨国内の状況が反映されたと考えられます。 「山内殿」の使用は、姉小路 あねがこうじ (三木 み つ き )氏と江馬 え ま 氏に確認できます。武田信玄の飛騨侵攻などの前に、両氏は謙信との関係を重視していました。また、飛騨では 16世紀前半に三木氏を国主とする体制が成立しましたが、江馬氏ら、諸領主との連携の上に存立したもので、三木氏の実力は絶対的ではなかったとされます。こ のような姉小路(三木)・江馬両氏の拮抗 きっこう した関係が、両氏による「山内殿」使用の背景にあると考えられます。 しかし、両者の書札礼 しょさつれい は対等ではありませんでした。そこには姉小路(三木)氏と江馬氏の社会的地位の相違が明確に反映されており、書札礼の厳密性を見出 すことができます。 ▼ コレクショントーク 日時:8月3日(日) 14:00 場所:常設展示室 上杉文華館 ※入館料が必要です。 令和7年度上杉文華館展示スケジュールは こちら 皆さまのご来館を心よりお待ちしております。 【お問い合わせ】 米沢市上杉博物館 0238-26-80012025.07.24 - ...続きを見る