宮城興業(株)の丹羽前社長が記念館に来館され、一冊の本を紹介していただいた。題は「女大関 若緑」である。お話を聞いてみると、この大関若緑は南陽市の宮内出身で大相撲の横綱前田山とは兄弟ほどの仲のよかった方であるという。
若緑は宮内町柳町の遠藤商店の娘である。母の一代記として、若緑関のご子息 遠藤泰夫さんが(愛媛県松山市)が執筆した単行本である。
面白そうで早速読んでみることにする。感想は後日当ブログで。1時間ほどのDVDもお借りしたので興味のある方は記念館までご一報ください。
記念館だより82号でご紹介しています高畠町の鏡日出雄さん(77歳)が、先日記念館を訪問した。小学校5年生の時以来60数年ぶりであるという。話をお聞きしてみると、赤湯小学校が記念館の隣にあった頃、陸上大会の選手として出場したときに、担任の先生とともに臨雲文庫を見学し、そこに展示されている一つの書を見せてもらったという。担任の先生は、「意味はわからなくともいい。大人になるとわかるようになる。しっかり覚えおきなさい。」と教えられたという。以来60数年。暇を見ては手に書き、声にだして暗記し、今でもその書を暗唱できるという。私の前ですらすらと暗唱してくれた。
5年生の半ばで結核に倒れなくったと懐かしそうに語る鏡氏。その書は
「餘有るを待ちて人を濟わんとせば終に人を濟う日無く 暇有るを待ちて書を讀まんとせば必ず書を讀む時無し」
今も通じる生き方のお手本である。教えた先生の素晴らしさ、学んだ生徒のすごさに感動した。