今年度第２回の施設活用文化講座は、企画展示「児童文学者　須藤克三展」のギャラリートークとして、須藤克三先生と親交があり、ともに児童文学に取り組まれた鈴木実氏を迎え開催した。

鈴木実氏は本沢村（現在の山形市長谷堂）出身で、早稲田大学政治経済学部、さらに山形大学教育学部を卒業され、本県の教員として勤務のかたわら、児童文学で活躍なさった方である。

須藤先生をはぐくんだ生い立ちや宮内町（現在の南陽市宮内）の地域にも触れながら、児童文学にかかわってきた須藤先生の生き方を話された。須藤先生の祖父母や両親のこと、宮内の熊野神社と吉野の水林と今回の水害とのかかわり、さらに山びこ学校と無着成恭と須藤先生のかかわりなど、須藤先生を知る貴重なひと時を持つことができた。

参加者は決して多くはなかったが参加者に感動を残して終わった。もっと聞きたかったとの感想も聞こえた充実した講座となった。

須藤先生は明治３９年に宮内町（現在の南陽市宮内）にお生まれになり、山形師範学校を卒業後、母校宮内小学校の先生としてスタート、戦後山形新聞社の論説委員等で活躍、芸術文化面で活躍なさった方である。

すでにご逝去なさっているが、山形市に自宅があり奥様がご健在である。山形市の自宅をはじめ、同人、宮内小学校などからお借りし、展示している。ぜひ一度ご来館ください。

１５日から始まった「須藤克三」展の展示室にＮＨＫ教育テレビで放映された３０分の「私の自叙伝」と題する視聴コーナーを準備した。

須藤克三先生自らが自分の生涯を語っている番組で、「山びこ学校前後」のサブタイトルがついている。

ご希望の方に視聴していただけますので、ぜひ視聴を。

南陽市の水害による被害は予想以上に大きく、いまだに街の中は泥の後始末が終わっていない。市内には全国各地からボランティアがきており、復興の支援をいただいている。感謝のみである。

このような状況に鑑み、残念ながら今年も夏まつりを中止することとし、関係者や関係機関への連絡等行っている。

この夏まつりは結城先生の命日に合わせて、結城先生を偲ぶ機会と企画してきたが、ふるさとがこのような状況では結城先生も決して喜んではくれないのではと中止を決定した。

これからも結城豊太郎記念館をご愛顧下さいますようお願い申し上げます。

２６年度第２回企画展示は、南陽市が生んだ児童文学者「須藤克三」展である。今日７月１５日から９月２８日までの２か月半に及ぶ展示である。

南陽市では須藤克三賞と呼ばれる作文コンクールがあります。しかし、その功績や活躍の様子をよく知っている人はあまりいない。

この機会にぜひ記念館で須藤克三先生のことを学んでみてはいかがですか。