モノの価値を考える時、表題のように3つの側面から眺めることができます。
腕時計を例にとりましょう。
時間を正確に測るというだけなら、電波時計であればなんでもいいはず。
これは使用価値という側面から見た場合です。
しかし腕時計は人の目に触れやすいもの。
したがって個性的だったり、高級感があったり、それを所有していると思っただけで、
ユニークさにこだわりたい心を満たしたりステータス感を満足させたりしてくれるモノを
望むこともあるでしょう。
さらには、恋人や配偶者にプレゼントする、となると、時計そのもののデザインや質感が
相手の趣味に合いそうかどうかを考え、箱やラッピングにも気を配ることでしょう。
弊社が取扱っているギフトカタログの巻頭特集に、能作というブランドの錫(すず)製品
が紹介されています。
日常の中であまり登場しない金属ですよね。
こんな説明が書いてありました。
『 錫は、金、銀に次ぐ高価な金属で、抗菌作業が強い素材です。紀元前1500年頃の古代
エジプト王朝で錫の道具が用いられ、日本でも正倉院に錫製の宝物が納められています。
また、鈴の器に入れた水は腐らない、お酒がまろやかになると言われ、古くから酒器や
茶器などに使われていました。能作の錫は純度100%です。通常は硬度を持たせるために
他の金属を加えますが、農作の錫はそれらを一切含みません。100%の錫は柔らかく、
形状や厚さにもよりますが手で容易に曲げることができます。曲げる時にピキピキと
音がしますが、これは錫の分子が擦れ合う音で Tin Cry と呼ばれています。人肌に馴染む
錫を、生活の様々なシーンでお楽しみください』
プロのコピーライターが作った文章だと思いますが、惚れ惚れしますね。
上記画像の中の2番ピオニーという商品は、私の好きなNHKまちかど情報室でも
紹介されていました。自分好みに曲げて使うというオドロキ、そして『 Tin Cry 』の
体験は、ギフト価値としておもしろいと思いました。
もっとも1万円なので、それなりの価値がわかる方へのプレゼント、ということになる
でしょうが。
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