東京駅丸の内南口を出てすぐ目の前の階段を下りると地下通路が広がっています。
階段を下りてまっすぐ20~30秒も歩いた突き当りにこの石絵があります。
宮城県石巻市雄勝町。
日本の硯(すずり)石の9割を生産していたのです、あの震災までは。
私も震災直後の2011年4月に、傷跡生々しい雄勝を訪ねました。
公民館の屋上にバスが乗っかっていたり、他の沿岸部同様、惨憺たる光景でした。
さて、この硯石、玄昌石(げんしょうせき)でできています。
「スレート(粘板岩)」という石の中の1種で、東京駅の屋根材にも使われています。
そんな雄勝と東京駅のつながりから、
雄勝小学校の児童たちによる富士山の絵「輝く」が、
復興への祈り、鎮魂の象徴として東京駅に永久設置される運びとなったのです。
これをプロデュースしたのが玄昌石アーティストの齋藤玄昌實氏。
今月初めに氏の講話をお聞きし、その経緯を知り驚きました。
20cm角の玄昌石を並べると、ちょうどいいサイズになるには108枚の石板が必要で、
なんと、震災後少なくなった雄勝小学校の児童数がちょうど108人だったというのです。
こちらは「漂泊の旅人…芭蕉」という作品。
仙台駅新幹線中央改札のすぐ脇に飾られています。
齋藤玄昌實氏が監修指導し、東北電子専門学校グラフィックデザイン科の学生たちが
その制作に携わったもの。これも永久保存版だそうです。
仙台駅の待ち合わせ場所として、2Fコンコースのステンドグラス前が一般的です。
ただしあまりに人がいっぱいで落ち着かない感じです。
それに比べて3Fはそれほど人通りも多くないので、これからは「漂泊の旅人…芭蕉」前で
待ち合わせてはいかがでしょうか?
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