最上義光歴史館

最上義光歴史館
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■名称 「鐵[kurogane]の美2011」 〜郷土の刀工たち〜 

■会期 4月12日(火)〜7月10日(日)

■内容
当館所蔵の刀剣資料から山形ゆかりの郷土の刀工(室町時代から現代まで)の作品12振を公開しています。
また、山形ライオンズクラブから山形市に寄贈された上林恒平氏(山形県指定無形文化財)の作刀も公開しています。

■展示刀剣
刀 銘  月山(目釘孔1)
太刀 銘  月山定吉作二月十一日
刀 銘  月山正信作
刀 銘  軍勝作
太刀 銘  出羽国酒田住兼高作/八幡宮奉納源家親
刀 銘  水心子正秀/寛政三年八月日
脇指 銘  (三日月)大慶直胤作/文化二年八月日
槍 銘  出羽国大慶直胤作之/文化九年秋八月大吉祥日
薙刀 銘  荘司美濃介藤原直胤(花押) /嘉永二年二月日(刻印)(宮)
脇指 銘  一秀/文化十二二月日 
脇指 銘  清人/元治元年二月日
刀 銘  長谷堂恒平作/平成二十一年三月吉日 山形ライオンズクラブ五十周年記念


【郷土の刀工プチ☆ブロフィール】

山形ゆかりの刀鍛冶と現在山形在住で活躍する現代の刀匠のプチ☆プロフィールです!!


■月山刀工(がっさんとうこう)
月山・定吉(さだよし)・正信(まさのぶ)・軍勝(ぐんしょう/もろかつ)
月山刀工は、鎌倉時代から室町時代にかけて霊峰月山を望む寒河江・谷地地方を本拠地として活躍した刀工集団です。月山刀工の特徴は、刀身全体に波状の模様「綾杉肌(あやすぎはだ)」がみられることです。


■兼高(かねたか)
約400年前の天正から慶長頃の刀鍛冶です。銘に酒田住とあるとおり現在の山形県酒田市に居住して鍛刀していました。義光の二男12代家親が元和2年(1616)に山形市の六椹八幡宮に奉納した現在公開中の刀が有名です。


■水心子正秀(すいしんしまさひで/1750-1825)
江戸時代の後期に活躍した山形県南陽市出身の刀鍛冶です。山形藩秋元家の抱え鍛冶で、古い時代の刀や鉄・鍛冶技術の研究をした名工にして大学者です。また、多くの門人を育てて、江戸時代になって衰退した刀鍛冶業界を再び盛んにしました。


■庄司直胤(しょうじなおたね/1779-1857)
江戸時代の後期に活躍した山形城下鍛冶町出身の刀鍛冶です。江戸で水心子正秀の弟子となって、後に山形藩秋元家の抱え鍛冶になります。師匠の正秀や山浦清麿(やまうらきよまろ)とともに「江戸三作(えどさんさく)」と評された名工です。


■池田一秀(いけだいっしゅう/1773-1841)
庄内観音寺村(現酒田市)出身の刀鍛冶です。水心子正秀の弟子となり、後に庄内藩酒井家の抱え鍛冶になりました。


■斎藤清人(さいとうきよひと/さいとうきよんど/1827-1901)
幕末に活躍した庄内温海出身の刀鍛冶です。江戸三作のひとり山浦清麿に学び、後に帰郷、幕末の名工として語られます。割腹自殺した師匠清麿の刀債(未納の刀)を完済した美談も有名です。


■上林恒平(かんばやしつねひら/1949- )
山形県藤島町出身の刀鍛冶です。人間国宝の故宮入昭平(みやいりあきひら)に学び、毎年開催される新作名刀展では高松宮賞をはじめ多数の賞を受賞。その技量が認められて弱冠36歳で無鑑査になりました。現在は山形市長谷堂で鍛刀活動を行っています。平成20年には山形県指定無形文化財の認定を受けました。山形が誇る現代の刀匠です。