今回は日向洞窟に住みついた人類は、どこから来たのかについてお届けします。
高畠町では無土器時代の遺跡は発見されておらず、
縄文草創期に属する日向洞窟などの遺跡を持って最古の人類居住地であることに成ります。
日向洞窟の遺物の中に人骨が含まれていることは解明されています。
日向洞窟と似た石器が新潟県小瀬ケ沢洞窟から多数発見されています。
また、似た石器はシベリア、満州、北朝鮮からも発掘されています。
研究者は、石器の中には他地区から渡来の可能性もあると示唆しています。
とすると、日向洞窟の先住人類は、新潟県や更に大陸とのつながりをも
考えられるとしています。
小国町に縄文草創期以前の無土器時代の遺跡が存在することから、
大陸→新潟→小国→日向洞窟と先住民が渡り住みついたのかもしれません
高畠の先住民が時代の系譜のごとく、その文化の担当者として、
縄文人、弥生人そして古墳人、現代人が人種的に継続したものか、
あるいはその中間に、大きな変動があったかは日本人起源の
最大争点と言っていいと思われます。
その意味において、日向洞窟先住民解明の問題はいまだ
学会の謎であり、定説のない日本民族の源泉論に
大きくかかわるものであると研究者は考えているようです。
◆高畠の歴史 009号◆
2013.04.25:toda:[◆高畠の歴史・東北の歴史◆]
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