今回は日向洞窟から何が出土したかについてお届けいたします。
日向洞窟は、屋代川の流れに沿う高畠町竹の森北方に広がる
白竜湖低湿地の東の丘陵に存在します。
その南斜面の露出凝灰岩の下にある、
二つの洞窟と二つの岩陰からなる遺跡群であります。
西より、第4岩陰、第1洞窟、第2洞窟、第3岩陰と呼んでいます。
第一洞窟は、入り口の高さ1.5メートル、幅1メートル、
奥行き10メートルのひょうたん型洞窟です。
第3,4岩陰はいずれも10平方メートル前後で南を向いています。
第一洞窟の発掘調査は深さ2メートル掘り下げられ
およそ4つの層に分けられたといいます。
出土した自然遺物は下記のようなものでありました。
1.貝類 マイマイ、キセル貝、カラス貝、ハマグリ、タニシ
2.魚類 多数
3.両棲類 ヒキガエル
4.鳥類 キジ、ヤマドリ、カモ類、ツグミ科、サギ科、マガン、
白鳥、シギ
5.哺乳類 日本シカ、カモシカ、イノシシ、アナグマ、テン、
ツキのワグマ
キツネ、タヌキ、ニホンオオカミ、ニホンイヌ、ノネコ、
ノウサギ ニホンザル
6.人類 などたくさんの遺物が発掘されました。
上記のことから、洞窟の近くまで湖だったことが裏付けられます。
水辺で魚貝を取り、水を飲みに来た動物や鳥ををとらえ
生活していたことがうかがえます。
◆高畠の歴史 006号◆
2013.04.13:toda:[◆高畠の歴史・東北の歴史◆]
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